女性が性犯罪から身を守るには、個人だけじゃなく社会が変わることも必要。
女性が性犯罪から身を守るための対策を考えます。
性犯罪は遠い出来事のようで、実は意外と身近なところで起こる犯罪です。見知らぬ人からよりも、顔見知りから被害に遭う方が多いからです。
日頃から防犯意識を持つことも大事ではありますが、それだけでは性犯罪は100%防ぐことはできないと思います。それ以上に、もっと性犯罪への考え方自体を変えていくことが必要なんじゃないでしょうか。
一番は教育の段階で徹底すること
性犯罪が起こらないようにするには、教育の段階で「相手に性行為を強要してはいけない」ということをもっと教えることです。
人を殺したりものを盗んだりすることと同じく、無理やり性行為をするのも100%犯罪です。それをもっと、学校などでも教えてほしいと思います。
思えば学生時代は、保健体育の授業でも性に関することはあまり教わってきませんでした。けれど本当は、もっと性に関する正しい知識やモラルに関する授業が、女子にも男子にも必要なはずです。
学校に限らず、会社や社会の中でもそういうことは周知できるはずです。大人に対しても、繰り返し伝える必要があります。
性犯罪の場合、何故か被害者の方にも落ち度があるというようなことを言われます。しかしこれは、「性衝動を抑えられないことは仕方がない」という考えが、その根底にあるような気がするのです。
確かに抑えられないから衝動というのかもしれないですが、それが人を襲っても良いという理屈にはなりません。
こういった理屈が通ってしまうのお、社会の中で性に関する問題をしっかり考えてこなかったからだと思います。今からでも、大人も含めて性に関して話し合う場を増やしてほしいものです。
時間はかかると思いますが、それでも言い続けていれば、社会の考え方も変わってくるんじゃないでしょうか。
性犯罪に関連して、電車内の痴漢に関する話はこちら⇒あなたは悪くない。電車で痴漢被害に遭わないために今すぐできる6つの対策。
日頃から身近な人に色々と相談する
とはいえ、今日明日でいきなり性犯罪を減らすというのも難しいものです。今から被害に遭わないためにできる対策としては、日頃から相談できる人を複数人持つことじゃないかと思います。
これは、性犯罪に遭いやすい人の特徴とも関係があります。加害者がターゲットを選ぶときは、大人しそう・誰にも言わなそうなど、自分より弱そうな相手を狙うからです。
相談相手は、異性よりも同性の方が安全かもしれません。さらに会社など一つの組織に限らず、家族・友人・その他のコミュニティなど、色々なところを繋がっておくと八方塞がりになりにくいです。
日頃から相談したりされやすい空気というのは、悪いことをしようとする人間からするとやりにくいものだとも思います。相談に限らず、何でも話し合える環境というのは大事です。
「セクハラですよ」と言っていい
性犯罪の場合、ほかの犯罪と比べて加害者に罪の意識が低いという特徴があります。これは、性行為のときに「相手の同意があると思い込んでいる」のが理由の1つです。
何をもって同意とするのかは私にも分からないのですが、「抵抗しない・ハッキリ断らない=YES」だとみなす人も多くいます。
なので身の危険を感じたり嫌だと思ったら、ハッキリそのことを伝えるのが良いです。ちょっとでもおかしな気配があれば、「セクハラですよ」と警告を出すと良いんじゃないでしょうか。
この方法は、嫌な親戚に釘を差すときにも使えます⇒正月は親戚に会いたくない。独身がプレッシャーから逃れる方法。
セクハラであることを伝えるのは二人きりのときでも良いですが、皆がいる場所で言うともっと効果的かと思います。これはセクハラなんだという空気を、ほかの人も肌で感じることになるからです。
その場はちょっと気まずくもなりそうですが、そういう気まずいこともオーブンにできる環境にしていくことが大事かと思います。これもまた、周りの考え方を変えていく方法の1つです。
私が被害に遭ったらどうする?と聞いてみる
社会の空気的に「性犯罪は加害者が悪い」というのを根付かせるには、当事者意識を多く人が持つことも大事な要素だと思います。
そのためには、性犯罪のニュースがあったときなどに「私が被害に遭ったらどうする?」と家族やパートナーに聞いてみるのが効果的なんじゃないでしょうか。
第三者からすると、どうしても「やっぱり被害者にも落ち度があるんじゃない?」と思いたくなります。しかしこれが身近な人に起こったことだと考えると、「あなたにも落ち度がある」と言える人は少ないんじゃないでしょうか。
また、性犯罪の加害者の中には、家族や子供がいるケースも少なからずあります。しかし加害者からしても、身近な人が同じような犯罪にあうのはやはり嫌だと思います。
自分だったら嫌だと思う、身近な人にはそういう目に遭ってほしくない。そういう思いを多くの人が持てば、性行為を強要しても良いという考えは少なくなっていくんじゃないでしょうか。
性犯罪は被害者にも非があるという考え方が、そのまま性犯罪の温床にもなっていると思います。その暗黙のルールのようなものを変えていくことが、一番の対策につながるんじゃないでしょうか。
加害者の側に人を襲いたい衝動があったとしても、その衝動をどうにかするのは本人に責任があります。当たり前の考えではありますが、そういった空気がもっと広がってほしいものです。