【発達障害かも?】知能テストのWAIS-III(ウェクスラー検査)を受けてみた体験談

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自分が発達障害かどうかを確かめるべく、知能テストを受けた体験談を紹介したい。私が受けたものは、大人用のWAIS-Ⅲ(ウェクスラー成人知能検査)というテストだ。

検査くらい簡単に受けられるだろと思っていたが、その道のりは予想外に険しかった。どんな苦労があったのか、以下からお話する。

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WAIS-IIIとは?

WAIS-III(ウェクスラー成人知能検査)とは、その名の通り大人のための知能テストだ。対象年齢は16~89歳までで、大人の発達障害をしらべるときにも使われる。

最新版のWAIS-Ⅳという検査もあるのだが、まだWAIS-Ⅲの方がメジャーだ。おそらく大半の病院では、知能テストというとWAIS-Ⅲを受けることになるだろう。

どこで受けられるの?

検査を受けるには、まずテストができる施設にお願いしないといけない。おもに、

・病院の精神科

・発達障害支援センター

・大学病院

などで検査することになる。近所に精神科があれば、そこへ行って「発達障害を疑っているので知能検査を受けたい」と言えばOKだ。

近所によさそうな病院がないときは、地元の保健福祉相談を受けるといい。頼めば、地域内の精神科・心療内科の一覧を教えてもらえる。

私も地元の役所にある「こころの健康相談」の窓口で、近所の精神科を教えてもらった。発達障害支援センターにも電話したのだが、まずは役所に相談してみてと言われてしまったのだ。

ただ地域によって、どんな対応をしているかマチマチだ。まずは、役所の保健福祉課に電話してみるといい。

テストでどう発達障害をしらべるの?

WAIS-Ⅲでは、いわゆるIQ(全知能)に加えて

・言語性IQ…おもに言葉や聴覚の力

・動作性IQ…おもに作業や視覚の力

というものが分かる。

さらにこのIQは、

・言語理解…言葉の知識・情報を使ってものを考える力

・知覚統合…視覚的な情報からものを考える力

・作動記憶…聴覚的な情報を正確に記憶する力

・処理速度…ものごとを早く・正確に処理する力

という4つの群指数から測る。

さらに結果の見方としては、

・130以上…超スゴい

・120以上…優秀

・110~119…まあまあ優秀

・90~109…平均レベル

・70~89…平均以下

・~69…知的障害あり

という感じになる。70~79は、平均と知的障害のあいだなので「境界域(ボーダー)」ということもある。

発達障害かどうかをみるには、検査ごとの点数のバラつきがポイントになってくる。WAIS-Ⅲの場合、4つの群指数の点数を比べて15点以上のひらきがあると発達障害とみなされる。

結果が数字でみえるので、どこが得意でどこが苦手か分かりやすい。まず自分の強みや弱点を知るためにも、知能テストはいい方法だと思う。

検査の予約を入れよう

検査できそうな病院が見つかったら、さっそく電話だ。だがいきなり「検査を受けさせてください」と頼んでも、YESという病院はほとんどないだろう。

私が検査を受けるまでには、

・精神科の診察を予約

・医師の診察を受け、検査を受けたいと伝える

・医師が検査するかどうか決める

・検査日の予約

・検査の実施

といった手順を踏んだ。まわり道にみえるが、多分これが一番確実なルートだろう。

精神科は患者が多いせいか、受診まで時間がかかる。初めて診察を受ける場合は、1~2ヶ月は待たされることを覚悟した方がいい。

精神科を受診して、発達障害を調べるまでの道のりはこちらから⇒私って発達障害かも?精神科で診断を受けるまでの道のり

テストの費用は?

気になるテストの費用は、保険が使える病院なら約2,000~3,000円ほどで済む。保険外となると、2万円近くかかったりするから気を付けたい。

しかしテストを受けるまでに、医師の診察代などモロモロがかかる。私の場合は、

・精神科の初診代…2,650円

・知能検査+αの検査代…3,270円

・結果を聞くための診察代…1,210円

・合計…7,130円

の費用がかかった。貧乏には地味に痛い金額である。

しかし発達障害支援センターならば、テストがタダで受けられるという。精神科に行きたくないときは、支援センターで面談を受け「知能テストを受けたい」と相談してみるといいんじゃなかろうか。

テストの流れ

検査日が決まったら、いよいよテストを受ける。テスト自体は医師ではなく、心理検査の資格を持つ心理士がやる決まりだ。私のときも、臨床心理士に検査してもらった。

テストにかかる時間は、だいたい3~4時間ほどだ。1日で終わらないときは、2日に分けてテストする。

テストの途中で疲れたときは、休憩もできる。集中力がいるテストも多いので、無理せず休みを入れることも大事だ。

検査のときは、問題を出す心理士の手元が隠される。答えを書き写すところを見てしまうと、テストの結果に影響してしまうからだろう。

テストの内容

上で紹介したような力を調べるため、簡単なテストを受けることになる。ザックリ見ていくと、

・言語性IQ

知識…一般の常識やルールなどを答える

理解…言葉の意味を答える

算数…簡単な暗算をする

類似…2つの言葉の共通点を答える

単語…その単語がどういうものかを答える

数唱…数字を暗記して答える

語音整列…言葉の並べ替え

・動作性IQ

絵画完成…絵に足りないものを答える

符号…符号の描き写し

積木模様…見本のとおりに積み木を完成させる

行列推理…ルールに合った記号を見つける

絵画配列…ストーリーの並べ替え

記号探し…見本と合う記号を見つけて書き写す

組合せ…パーツからものを完成させる

という感じだ。

1つ1つは単純だが、連続してやると頭がボーッとしてくる。よくできたと思うもの、できなかったものがハッキリ分かるので、1つ終わるたびに一喜一憂だ。

 

テスト結果のお知らせ

めでたく(?)テストが終わったら、結果を待つばかりだ。結果が出るまでには、1~2週間の時間がかかる。

テストの結果を見て診断するのは、医師の役目だ。心理士には診断がくだせないので注意したい。

だが詳しいテスト結果を聞くときは、心理士の説明を受けることになる。自分の特性を知るためにも、ここは聞いておきたい。

ただ心理士や医師によって、伝え方がマチマチなのが難だ。詳しい点数を教えてくれるところもあれば、診断書だけ渡してくれるところなど様々ある。

私の場合は、紙ベースで「こういう特性があるよ」と教えてもらった。群指数の点数も、教えてくださいと言えば教えてもらえた。

結果を隅から隅まで知りたいときは、気の済むまで質問するのが大事だ。

テストのルールってある?

ちなみにテストを1回受けると、その後2年間あけないと次が受けられない。別々のところでテストを受けたいときは注意だ。

私のテスト結果

私のテスト結果は、こんな感じになった↓

・IQ(全知能)…116

言語性IQ…119

動作性IQ…108

・群指数

言語理解…122

知覚統合…97

作動記憶…111

処理速度…100

IQの差は11なので、ギリギリ発達障害ではなかった。医師いわく、「発達障害の傾向あり」ということらしい。

群指数は言語だけが頭1つ飛び出ていて、あとは平均レベルだ。言葉のあつかいは割りと得意なので、まあ納得である。

ただ気になるのは、知覚統合と処理速度がひくいことか。得意な言語と比べると、20以上もひらきがある。

これは自分のなかでは、

・目で見たことが分かりにくい

・スピード作業はパニクる

・ケアレスミスが多い

などの悩みと当てはまるものだと思う。

頭でじっくり考えたり、面接などで受け答えするのは割と得意だ。だが実際の仕事ではとたんにポンコツになるなど、「残念な人」認定されやすい面がある。

検査を受けてみてどうだった?

実際に検査を受けてみて、苦手な部分に関しては「そうですね」と納得だった。発達障害ではないが、傾向ありというのもうなづける。

私の抱える生きづらさは、やはり得意と不得意の差にありそうだ。こういうところで苦労してるんだなあということが分かって、ホッとした感じもある。

あとはこの結果から、どう行動に出るかだ。とりあえず「傾向あり」の結果はでているので、支援センターの相談でも受けようかと考えている。

知能テストを受けると、自分の特性が分かる。いわば、説明書を手に入れたような感じだ。

自分のことがよく分からないというときは、知能検査を受けてみるのもおすすめだ。悩みが100%消えるわけじゃないが、確実にスッキリする部分はあるだろう。

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Posted by yayoi