【安全を買えるお金がない】女性の一人暮らし、防犯で気を付けたい物件さがしのポイント
一人暮らし女性の防犯対策は、物件さがしから始まっている。今回は、部屋を借りるときセキュリティ面で気を付けたいポイントを紹介したい。
そこそこの家賃を出せば安全な部屋に住めるんだろうが、貧乏人はそうはいかない。ときには、家賃の安さとセキュリティを秤にかけなきゃいけないときもある。2つのバランスの悩みは深い。
最低限どういう点を抑えれば、家賃を抑えつつ安全に暮らせるのか?チェックしてみてほしい↓
1.オートロック、これ大事
オートロック、これは外せない。オートロックがあるかないかで家賃は1万円以上の差が出るものの、女性の一人暮らしならば必要経費だ。
(こういうとき男性がちょっと羨ましい)
オートロックじゃない物件は、まずセールスなどの勧誘に狙われる。今やマンションやアパートはオートロックが当たり前だから、逆に非オートロックの建てものはかっこうのターゲットなのだ。
私も築40年超でオートロックがない団地に住んでいたが、それはもう色々な客が来たものだ↓
・NHK(毎月やって来た気がする)
・リサイクルの営業(おねえさんとか馴れ馴れしかった)
・保険屋(笑顔の2人組がうさんくさかった)
・謎のドアガチャ(人生トップ3に入る恐怖体験だ。詳しくはこちら⇒一人暮らし女を襲った恐怖体験。独身女性は油断禁物だと知った一夜。)
・近隣住民による宗教の勧誘
とくに引っ越し直後は、新規の客を狙っての訪問者が多かったように思う。おそらくマメに団地へ出入りしているから、引っ越しなどの動きがあればすぐ分かるんだろう。目ざとい連中である。
新生活直後は慣れないことも多く、突然のピンポンにも快く対応してしまったりする。ヤツらはそういうスキを突いてくるので、気を引きしめたい。
2.高さは2階以上で
物件の階は、さいていでも2階以上がいい。1階と2階では、安全度に天地の差があるんじゃなかろうか。
たとえ建てものがオートロックでも、窓側のセキュリティは意外と甘い。私が住むアパートも、窓の外が隣とのすき間に面している。1階の窓は、私でも忍び込めそうな高さだ。
これではカギをかけていても、その気になれば窓を破って無理やり入るなど簡単だろう。目の前が細いすき間で死角も多いから、ドロボウにとってはかっこうのターゲットだ。
押し入りに限らず、窓の外に洗濯ものを干していれば高確率で盗まれる。女性の一人暮らしを狙って、窓の外に痴漢が立っていたという恐怖体験談も多い。
(さくらももこ氏のエッセイにも、1階に住んでたとき窓の外に痴漢がいたというエピソードが載っていた)
1階は家賃が割安だが、おそらくリスク込みの金額だからだろう。2階以上の物件を選ぶのも、やはり必要経費といえる。
3.窓の大きさや材質は?
ドロボウの侵入ルートは、6割が窓だという。安全な一人暮らしには、窓の防犯力もほしい。
目安としては、侵入に5分以上かかるような窓はドロボウも押し入りを諦めるというデータがある。効果的なのは、破るのに時間がかかる防犯ガラスと強化ガラスの窓だ。
我が家は残念ながら、防犯性のひくいワイヤー入りのすりガラスの窓であった。ワイヤー入りの窓は防犯に効果があるんじゃないかと思ったが、ガラスカッターがあれば簡単に破れるという。むしろガラスが飛び散らないので、ドロボウには都合がいいのだ。
すると1階で単なるガラス窓の部屋は、ほとんどセキュリティがないことになる。自前でカギを増やしたり、防犯フィルムなどで対策しないとマズい。我が家が2階で助かった(?)。
窓の大きさ的には、肩が通らない幅なら侵入は難しくなる。だが窓がないと換気や日当たりが悪くなるから、あまり窓が小さい物件も選びたくはない。やはり材質で防犯性を高める方が現実的だろう。
なかには防犯対策で、窓にシャッター付いている物件もあるらしい。だがその分、家賃にどう影響するのか気になるところだ。
お風呂の窓は?
風呂場の窓は、あった方がいいのか?換気面ではあると嬉しいが、セキュリティを考えるとちょっと心配である。風呂場の窓は通りから見えにくい位置にあることが多く、ドロボウが狙うルートだからだ。
たとえ風呂場に窓がなくとも、ドアを開けておく&換気扇で空気の入れかえはできる。安全に行くなら、風呂場に窓がない物件を選ぶ方がいいだろう。
4.ドアは丈夫そうか?
窓も心配だが、ドアのセキュリティも気を付けたい。玄関ドアを破って侵入する大胆なドロボウもいないだろうが、安っぽいドアでは不安だ。
最低限のカギに加えて、ドアにはこういう設備もほしい↓
・ドアスコープ(目隠し付きがベスト)
・ドアガード
あまりに古いアパートだと、スコープやドアガードがない部屋もある。物件を下見するときは、ドアにこの2つが付いているかどうか忘れずチェックしたい。
だがU字型のドアガードは、外から輪ゴムやヒモをひっかけるだけで簡単に外れてしまう。ドアガードはもちろん、いっしょに鍵をかけることも絶対に忘れないようにしたい。ドアガードはあくまでサブなのだ。
かくいう我が家もごく普通のドアで、あまり防犯性能は高くない。本気の防犯を考えるなら、2つ目のカギを付けておく方がいいんだろう。
5.バルコニーはない方がいい?
広いバルコニーは魅力的だが、防犯的にはない方がいい気がする。ドロボウにかっこうの足場と目隠しスペースを与えてしまうからだ。2~3階ていどの部屋では、ベランダからよじ登られる危険性がある。
高層階の部屋でも、ベランダからドロボウに入られたという事件は多い。屋上の方からロープを使えば、簡単に入れてしまうのだ。とくに最上階はかっこうのターゲットである。
我が家は窓自体のセキュリティは低めだが、ベランダがないので侵入は難しいと思っている。もし失敗すれば数メートル下の地面に叩きつけられて、大けがは必至だろう。
ただ隣に屋根があって、そこから飛び移ることはできなくもない。出かけるときや夜寝るときは、窓を閉めておいた方が安全そうだ。
6.ドア周辺に隠れられる場所はあるか
玄関ドアの周りに死角があると、そこに潜んで待ち伏せされる。廊下の角や非常階段の入り口など、集合住宅は隠れられるスポットが多いから油断できない。
我が家の玄関先は大通りから見えるつくりで、しかも隣のベランダが丸見えの位置にある。昼間にドアから忍び込むのはほぼ不可能だろう。
小さいアパートなので廊下は短く、隠れられるスペースはない。オマケに単身者が多いせいか、深夜でも住人の出入りが激しい。夜の侵入もリスクは高めだ。狭い物件には、こういうメリットもあった。
7.外から入れそうなスペースはあるか
建てもののつくりによっては、内部が外とつながっているアパートも多い。とくに、こんなスペースがあったら注意だ↓
・外から乗り越えられそうなフェンス
・足場になりそうな室外機
・ベランダまわりの屋根や木
かくいう我がアパートは内階段がむき出しで、フェンスを乗り越えれば軽く入れそうな構造になっている。これではオートロックの意味がほとんどないんじゃないかと、けっこう不安だ。
オートロックがあっても、建てものと建てものの間にあるすき間から入れてしまうことがある。部屋の玄関だけでなく、マンションの正面玄関まわりも欠かさずチェックしたい。
8.袋小路の建てものは避ける
たまに道の先が行き止まりになっている家もあるが、これもけっこう危ないなと思う。行き止まりは死角が多いし、もし後をつけられても逃げ場がない。
我が家は大通りに面しているから、アパートからの出入りは高確率で誰かに目撃される。周りのマンションからもよく見える位置にあるから、ウロウロとアパートをうかがうだけでもかなり目立つだろう。
遠まわりできるルートもいくつかあるから、帰り道のパターンがバレる危険性も低い。そう思うと、帰り道が一本道の物件も避けた方が安全そうだ。
9.駅からは近すぎず遠すぎず
駅チカ物件は便利だが、あまり駅に近くても不審者が多いという。電車に乗って移動し、ターゲットを探す輩がいるんだろうか。
駅の周辺は繁華街っぽくなっていて、居酒屋やパチンコ店が多いのも問題なのかもしれない。偏見とも思われそうだが、そういう店が多い場所はやはり雰囲気もすさんでいる。女性が一人で暮らすには不安な環境だ。
便利さとの兼ね合いを考えると、駅周辺からちょっと離れた住宅地が理想かもしれない。駅から歩いて10~20分くらいのところまでくると、雰囲気もずいぶんと落ち着いてくる。繁華街と住宅街の境いが狙いどころだろうか。
10.半径100m以内にコンビニがあると安心
もし危ない目にあっても、近くに逃げ込める場所があると安心できる。24時間営業のコンビニが近所にあれば、便利だしいざというとき心強い。
我が家の周辺はさいわいにして、コンビニがやたらと多い。歩いて数分の場所に3~4店あるから、どんな場所を歩いていても逃げ込み放題だ。
さらなる理想をいえば、近くに交番や警察署があるといい。たとえセキュリティのあまい物件でも、警察の近くにあるアパートへ忍び込みたいドロボウはいないだろう。警察も24時間やっているから、帰りが遅くなっても安心だ。
11.ファミリー層が多い街は安心か
周りに小学校や幼稚園があると、近隣住民の防犯意識も高い気がする。単身者向けの街より、ファミリー層向けの街の方がセキュリティ的にはいいのかもしれない。
最近の子供たちは集団登下校がメインスタイルで、すれ違いざまに進んで挨拶してくることもある。犯罪者は声かけを嫌うから、挨拶は防犯に効果的なのだ。
(私も不審者と見られているということかもしれないが)
確かに子供が安心して住める街は、大人も安心して住めるだろう。女性が暮らすなら、あえてファミリー世帯が多いところを選ぶのもいいんじゃなかろうか。
部屋探しには色々なポイントがあるが、女性にとっては防犯も忘れちゃいけないポイントだ。家賃の安さや設備にばかり気を取られると、怖い目に遭うかもしれない。
なにかあってからじゃ取り返しがつかないから、用心には用心を重ねたい。