【一人暮らしの部屋探し】30代独身がUR賃貸の事故物件に1年住んでみた感想
私が一人暮らしを始めて最初に住んだのは、UR賃貸の事故物件だった。1年間そこに住んでみた感想をお話したい。
ネット上では「幽霊が出た」「おかしな音が聞こえる」「原因不明の体調不良が……」など、数々の評判が飛び交う事故物件。だが本当にそんなことは起こるのか?部屋探し中の人はチェックしてみてほしい。
どうやって事故物件を見つけた?
私が問題の物件を知ったのは、URの営業所に出向いて部屋探しをしていたときだ。「都内でとにかく安い物件を」と相談したところ、「事故物件でもいいですか?」と職員から持ちかけられた。
部屋探しの詳しい話はこちらから⇒1日で決める一人暮らしの部屋探し、UR賃貸住宅で事故物件を見つけたときの話。
霊感ゼロの私は、渡りに船とばかりに事故物件に飛びついた。かりに霊的なものが出るにしても、実害がなければ問題ない。貧乏人にとっては、家賃の安さこそが全てなのだ。
ちなみにURのサイトでは、「特別募集住宅」という名前で事故物件が紹介されている。URは家賃的にお得な物件も多いので、安い家賃で住みたい人は覗いてみるのもいい。
だがURに限らず、事故物件の情報はネットだと簡単に出てこない。本気で事故物件を探すなら、地元の不動産屋で紹介してもらうのが一番確実じゃなかろうか。
住人の死因は?
前の住人の死因は、自然死とのことだった。独り身のおばあさんで、浴室で亡くなっていたという。
私が紹介されたときは、空き家になってからすでに数ヶ月ほど経っていた。個人的にはいい条件の物件だと思ったが、あまり人気がなかったんだろうか。
物件のスペック
私が見つけた事故物件のスペックはこんな感じだ↓
・築40年超、鉄筋コンクリート
・約50㎡のフローリング
・バス、トイレ別
・最寄り駅まではバスで10分
・東向き
・最上階の14階
・家賃80,000円→一年限定で40,000円!
一年限定だが、家賃が半額というのは大きな魅力だ。さすが事故物件である。
時代を感じさせる団地で、見た目は完ぺきに昭和だった。事故云々よりも、私としてはその古さの方が心配だったものだ。
だが、部屋のなかはリフォーム済みで、かなりキレイだった↓
50㎡の広々サイズということもあって、室内はガラガラだった。これで家賃4万円というのは破格じゃなかろうか。
大きな部屋は気持ちよいが、掃除が大変だったりと一人暮らしの手にあまる。ものを持たない人間からすると、部屋は広けりゃいいってもんじゃねえなとも実感した。
住おばあさんが亡くなった現場の浴室はこんな感じだった↓
もちろんリフォーム済みでピカピカである。私は2日で事故のことを忘れ、毎日気持ちよく風呂に入っていた。
見た目は古い団地だが、内装は新しくなっている物件が多い。築年数で判断せず、実物をみてみると思わぬ掘り出し物にであえるんじゃなかろうか。
さらに詳しい部屋の話はこちらから⇒女ミニマリストが一年住んだ部屋はこうなる。レイアウトBefore&Afterを大公開。
住んでるとき「なんか」あった?
結論からいうと、とくになにもなかった。住んでいたときはもちろん、この部屋を引っ越した後も変なことは起きていない。私は今もこうして無事にブログを書けている。
一人暮らしの上に在宅ライター業だから、1日中部屋に引きこもることも多い。ほかの人より部屋で過ごすことが多い人間だが、暮らしは平穏そのもの。むしろ外から子供の声が聞こえたり自然を眺めたりと、のどかですらあった。
夜も夜でまっくらな部屋で寝ていたが、変なものが枕元に立ったことはない。最初は豆電球を付けて寝ていたのだが、暗い部屋の方がよく寝れる。一人暮らしだとじきに慣れてしまう。
事故と言っても自然死だし、リフォーム済みで前の住人の気配は跡形もなく消し去られている。あんまり神経質になることもないんじゃないかという感じだ。
だが一人っきりだと怖さがつのるため、テレビの心霊特集などはあまり観なくなった。ああいうのを観た後だと、夜中トイレに行くのも怖いのだ。
その他こまったこと
むしろ年代物の団地ということもあり、霊的な面以外で困ることの方が多かった。今も覚えている限りだと、気になった点はこんな感じ↓
・冬がとにかく寒い
・夏は日差しがキツい
・なぜか電気・ガス代が高め
・隣の部屋の声や物音が筒抜け
・招かれざる客の訪問が多い
・部屋の中でGとよく遭遇する
建てものの構造や、設備の古さによる問題が多かった気がする。築40年超の団地ならば、さもありなんというところだろうか。
実害があるかどうか分からない霊的なことより、生きている人間や物理面からの影響の方がよほど大きい。たしかに事故物件も嫌だが、部屋探しではそれより優先すべきことは山ほどある。
事故物件でも快適に暮らせるというのが、一年住んでみた私の実感だ。むしろ家賃が安くなるなら、それ以上うれしいことはない。
事故物件というと嫌がる人も多いが、なかには家賃の安さ目当てで進んで住みたがる人間もいる。少しでもいい条件で安い賃貸を探している貧乏人には、ありがたい存在だ。安い物件を探している人は、事故物件も検討してみてほしい。