突然起こるめまいの対処法。良性発作性頭位めまい症になって、治った体験談。
突然めまいがして、乗り物酔いのような気分の悪さに襲われる。先日そんな怖い体験をしたので、そのときのことをお話したいと思う。
どうも私を襲っためまいは、良性発作性頭位めまい症というものだったようだ。しばらくは気分の悪さが続いたが、今は無事に収まっている。良性発作性頭位めまい症の原因と、私がやった対処法を紹介していく。
良性発作性頭位めまい症とは?
良性発作性頭位めまい症は、めまいの中でも一番多い原因として知られている。
この症状は、耳の中にある「耳石」という骨のような器官と関係がある。何かの拍子に耳石の一部が剥がれ落ち、三半規管に入り込んでしまうことで起こるめまいだ。
乗り物に弱い人ならば、三半規管というワードには敏感なんじゃなかろうか。まさに耳石が三半規管の中を転がりまわることで、乗り物酔いに似たような症状が起こるのだ。
このめまい症は、病気などが原因のめまいとは違う点がいくつかある。それが以下のような点だ↓
・30代以降の女性に多い(特に更年期)
・寝返り、立ち座りなど、頭の位置が急に変わることで起こる
・数十秒で症状が収まる
・頭がフラフラする以外の症状がない
・数週間ていどで収まるが、再発が多い
私が悩まされためまいは、まさにこんな症状だった。
めまいに襲われて3週間ほどが経ったが、確かに症状が収まってきている。もしかして脳の病気かもと不安だったが、そういうワケじゃなかったようで安心した。
耳石が剥がれ落ちる原因
しかしなぜ、耳石は突然剥がれ落ちるのか。それには以下のような原因がある。
・老化などで体の中のカルシウムが少なくなる
・頭を強く打つなどする
・中耳炎など耳の病気
それぞれ、どういうことか紹介していく。
カルシウムの減少
耳石は、歳を取るにつれてだんだん剥がれやすくなってくる。特に女性の場合、更年期でエストロゲンというホルモンが減ることで、カルシウムが少なくなる。そのためより、耳石が剥がれやすくなるのだ。
私はまだ更年期という歳ではないが、一時期生理不順だったことがある。さらに一人暮らしを始めてからは質素な食事ばかりで、栄養が足りてない。そういった生活習慣も、耳石がもろくなる原因じゃないかと疑っている。
若いうちは良いが、さらに歳を取ると不摂生の影響がもっと出てくるだろう。もうちょっと食事を豪華にしないとなと、流石に反省した。
頭を強く打つ
頭を強く打つなどして、その拍子に耳石が剥がれてしまうこともある。これは、普段から頭をぶつけるような激しいスポーツをしている場合に多いのかもしれない。
私もボンヤリ歩いていると、たまに電柱にぶつかりそうになることがある。昨今は歩きスマホなどをする人も多いので、頭をぶつけないよう注意したいところだ。
中耳炎などの病気
耳の中の炎症のせいで、耳石が剥がれてしまうことがある。
しかし中耳炎になっていたら、めまい以前に耳の中が痛いなどの症状が気になるはずだ。早めに耳鼻科に行くことをおすすめしたい。
良性発作性頭位めまい症を治すには?
良性発作性頭位めまい症を治すには、いくつか方法がある。代表的なものが以下だ↓
・エプリー法
・運動療法
・自然治癒
以下、それぞれ紹介する。
エプリー法
良性発作性頭位めまい症を治すには、三半規管に入り込んだ耳石を外に出すのが確実だ。医者に行くと、「エプリー法」という方法で耳石を外に出してくれるという。
エプリー法をやるには、動画で観るのが一番分かりやすい。詳しくはこちらをどうぞ↓
エプリー法は即行でめまいが治ると評判の方法だが、やり方が複雑で素人にはやや難しいのが欠点だ。
下手にやると余計にめまいがひどくなるかもしれないので、病院でやってもらうのが安全じゃなかろうか。
運動療法
繰り返しめまいを起こしていると、その感覚にだんだん慣れてくる。すると同じ頭の動きでも、めまいを感じにくくなるのだ。
寝起きのタイミングだと、寝ぼけ眼とあいまって気分が余計に悪くなる。おすすめは夜寝ているとき、積極的に寝返りを打つことだ。
もしくは時間のあるときに、部屋の中で頭をちょっと傾けるのでも良い。何回か繰り返していると、めまいが怖くなくなってくる。
自然治癒
さらに三半規管に入り込んだ耳石は、時間が経つと自然に骨に吸収されてしまう。私はエプリー法が面倒くさかったので、自然に耳石が無くなるのを待つことにした。
慣れないうちは気分が悪くなって大変だったが、運動療法と相まって症状はだんだん収まっていった。私の場合、2週間もするとめまいを意識しなくなった。
良性発作性頭位めまい症が起きたときの対処法
このめまい症はただ目が回るだけなのだが、その乗り物酔いのような感覚がキツい。朝からめまいに襲われると、その後1日全く仕事が手につかなくなるのだ。
そこで私も、なるべくめまいが起きないよう工夫して過ごした。めまい症のおすすめ対策は、以下のとおりだ↓
・頭を大きく動かさないようにゆっくり動く
・めまいが起きたら目を閉じてジッとする
・乗り物酔いの薬を飲む
以下、詳しく説明する。
頭を大きく動かさないようにゆっくり動く
良性発作性頭位めまい症は、頭を大きく動かすことで起こるものだ。だから立ち座りや朝起きるときなどは、めまいが起こらないようゆっくり動くことにした。
めまいが起こらなければ、いたって普通の生活だ。この方法は、なかなか効果が高かった。
しかし仕事や家事で忙しいと、ついせっせと動きたくなるかもしれない。どうしてもゆっくりできないというときは、家族に手伝ってもらうということも大事じゃなかろうか。
めまいが起きたら目を閉じてジッとする
それでもヒョイとしゃがんだ拍子などに、めまいが起こることがある。そういうときは慌てず騒がず、めまいが収まるまでジッしているのが一番良い。
めまいを何とかしようと横になったりすると、余計にひどくなる。大体10~20秒くらいで収まるから、しばし落ち着くのがポイントだ。
乗り物酔いの薬を飲む
私は試したことがないが、良性発作性頭位めまい症には乗り物酔いの薬が効くという。
このめまいも乗り物酔いも、三半規管が敏感になることで脳が「身体が揺れている」と錯覚することで起こる。乗り物酔いの薬は、その神経に働きかけて錯覚を抑えてくれるのだ。
根本的には治せないが、ひどいめまいを抑えるには良い方法だ。忙しくてめまいを気にしてられないときは、乗り物酔いの薬を飲んでから出かけると良いかもしれない。
ほかの病気の場合との違い
しかしめまいというのは、ほかの恐ろしい病気が隠れている場合がある。
例えばめまい以外に、こんな症状はないだろうか?↓
・耳鳴り
・激しい頭痛
・耳の中が痛む
良性発作性頭位めまい症は、単に「目が回る」という症状だけあるのが特徴だ。ほかに気になる症状があったら、すぐ病院に行くことをおすすめしたい。
良性発作性頭位めまい症は、乗り物酔いに襲われているようで実に気分が悪い。単なるめまいとはいえ、襲われている最中はやはりキツいものがある。
だがめまいを気にしてじっとしているよりも、身体を動かした方が早く治るのが良性発作性頭位めまい症でもある。これ自体は命に関わる病気ではないので、自然に治るまで放っておくのもありだ。