PMSやPMDDの治療対策に、γ(ガンマ)リノレン酸を食品から効果的に摂る簡単な方法。
辛いPMSやPMDDの対策に効果があると評判の、γ(ガンマ)リノレン酸。重い生理痛を和らげるにも、重要な役目のある栄養素です。
女性にとっては無くてはならない栄養なのに、自然の食べ物にはほとんど含まれないという厄介な代物。えごま油などが有名ですが、値段が高くてホイホイ買えません。
値段が安いサプリもあるものの、私のようなズボラは飲むのを忘れて続きません。やはり手軽に続けるなら、普段の食事からが理想。γリノレン酸を食品から効果的に摂るには、どうすれば良いんでしょうか?
なぜγリノレン酸は身体の中にある?
γリノレン酸については、効果的な摂り方の前にある素朴な疑問が浮かびます。自然界には滅多にない栄養素なのに、私たちの身体の中にしっかり存在するのはなんでしょうか。
これは、人間の身体にうまい仕組みがちゃんとあるからです。人体はリノール酸という栄養からγリノレン酸を作り出して、間接的に摂っているのです。
リノール酸はγリノレン酸と違って、大体の油脂に多く含まれている脂肪酸。市販の食用油や、お肉の脂身にもあります。普通に食事していれば、しっかり摂れる栄養素です。
「だったらリノール酸を多く摂れば、その分γリノレン酸も摂れるのでは?」。が、話はそう簡単ではありませんでした。
現代人はリノール酸を摂りすぎている
突然ですが、あなたはこの一週間のうちにどれだけ脂分を摂ったでしょうか?揚げ物やお菓子、肉など、每日のように食べている人もいるかもしれません。現代人は、リノール酸を摂り過ぎなのです。
あまりにリノール酸が多いと、それをγリノレン酸に変換しきれなくなります。結果的に、余ったリノール酸が身体のなかで問題を起こすのです。
ザックリになりますが、身体のなかでは「リノール酸→γリノレン酸→アラキドン酸」のような流れがあります。アラキドン酸は、生理痛の原因になる「プロスタグランジン」の元になる物質です。
この3つの栄養は、どれも人体に必要なものです。ただリノール酸の摂りすぎで、3つの脂肪酸のバランスが崩れることが問題なのです。
γリノレン酸を健康的に摂る方法
これを踏まえて、γリノレン酸を健康的に摂るにはどうすれば良いのか。まずは、食生活を改善してリノール酸の量を減らさねばなりません。
食事は脂っこいものは避けて、野菜中心の生活に。肉は、油の少なくて安い鶏むね肉がおすすめです。マーガリンやサラダ油も控えた方が良いです。
マーガリンの材料になる植物油脂は、PMSの問題以外にも健康に良くない影響があります。詳しくはこちら⇒植物油脂を減らして変わったこと。トランス脂肪酸の影響とは?
私も加工品を食べるのを意識的に減らしたせいか、生理痛がずいぶん軽くなりました。以前はホッカイロがないと1日痛くてしょうがなかったのに、今は多少の違和感があるていどです。
さらに脂っこいものを控えたうえで、リノール酸をほどよく取れることが理想。そこで私がおすすめしたいのは、ナッツの「くるみ」を食べることです。
ミックスナッツを買って、ほかのナッツも一緒に食べるのも良いです。おすすめのミックスナッツはこちら⇒健康生活は1日100円で手に入る。素焼きの無塩ミックスナッツの効果とは。
くるみにはγリノレン酸は含まれませんが、代わりに「リノール酸」が摂れます。さらに、生理痛に効果のある「αリノレン酸」も多く含まれる優れものなのです。
ナッツは食べ過ぎると太るので、1日に20粒ていどで十分。腹持ちが良いので、小腹が空いたときのおやつに持ってこいです。
サプリだと1ヶ月で飽きる私も、ナッツの習慣はかれこれ半年以上続いています。やはり栄養を摂るにしても、美味しい方が絶対忘れません。
γリノレン酸も多く摂れば良いわけじゃなく、あくまでもバランスが大事。サプリやオイルも良いですが、リノール酸と摂りすぎな食生活を変えることが必要です。
重い生理痛に悩まされたときは、食生活の見直しを。毎月のお腹の痛みがなくなるというのは、実にせいせいとして良い気分です。