まずい給食を作ってる人たちは、食べ物を粗末にしてる自覚はあるのか?
とある中学校の給食がまずいということで、話題になっている。ニュースや実際に食べていた人の感想を見てみたが、思った以上に状況はヒドい。
まずものを食べさせられる生徒もかわいそうだが、そんな粗末なメニューに変えられた食べ物もヒサンだ。まずい料理をつくるというのは、食べ物をムダにするのと同じことじゃなかろうか。
どれくらいまずいの?
そのまずい給食が出ているのは、神奈川のある町立中学校だ。在校生はもちろん、卒業生もそろって「まずい」と評判だったらしい。
そのなかでも「こりゃやばい」と思ったのが、
・髪の毛や虫などがよく入っていた
・あまりのまずさに吐き出す生徒が続出
・見た目も吐いたものっぽいときがある
・多いときで半数以上が食べ残す
・いつも冷たかったりぬるかったりする
・味も薄すぎて感じない
etc……
私は食にこだわりのある方じゃないが、流石に皆が吐き出すようなメニューは食べられない気がする。本当は温かいものが冷たい状態で出てくるというのも、けっこう嫌なものだ。
また、味がほとんどないというのも中学生にとっては辛いだろう。あの年頃は、コッテリしたものが食べたいものだ。うす味が好みの私も、最低限の塩気くらいはほしい。
給食は外の業者に作ってデリバリーさせていたものだが、その業者の評判もあまりよろしくない。なんでその中学校は、わざわざそんな会社に頼んだんだろうか。
自分は食べられるの?
なかには「給食を残すなんてけしからん」「ワガママ言わずに食べろ」という声もあるかもしれない。が、この給食を作った人たちは、自分や自分の家族に食べさせることはできるんだろうか?
ワガママだろうがなんだろうが、まずいものは誰だって食べたくない。動物も、まずいと感じたら食べない。まずいものを食べないのは、毒などから身を守るための生物の本能だからだ。
給食の食べ残しが多いのを中学生の責任にするというのは、酷だと思う。話はまず、地域の大人や栄養士が実際に一ヶ月くらい食べ続けることが出来てからだ。
そういう給食をなんの改善もなく出し続けながら、食育云々というのはちゃんちゃらおかしいとも思う。
食べ物を粗末にするな
食べられないようなものをわざわざ作るというのは、材料になった食べ物を無駄にすることでもある。子供に「食べ物をそまつにするな」という以前に、そもそもまずい給食を出すこと自体が食べ物をそまつにする行いだという自覚はあるんだろうか。
給食などのフードロスも問題になっているが、その裏には「まずい給食」という原因もあるんじゃなかろうか。食べ残しが多いと嘆く学校や家庭は、料理が本当に美味しいかどうかチェックした方がいいかもしれない。
給食は命綱
こうして給食がダメとなると、給食を止めて弁当制に戻そうという声も出てくるかもしれない。が、それはそれで問題だ。
子供の中には、まともな食事が給食だけという場合も多い。今や30~40人くらいのクラスだと、6~7人は貧困世帯なのだ。
もし給食が無くなってしまったら、子供の命綱が無くなる。学校は何としても給食を改善して、続けてほしいものだ。
同じ神奈川の横浜市は、給食を出さず弁当制にしている。しかしやはり、シングル親世帯では弁当を作れないことも多いという話を聞く。
給食を出すのは手間もお金もかかるが、それは子どもたちのためだ。少子化云々というなら、まずは今いる子どもたちのことを大事にすることじゃなかろうか。
理想は自校給食
給食を外に頼むと、どうしても変な業者が紛れ込んだり衛生面で問題があったりする。理想は、学校の中に給食を作る施設を作ることだと思う。
私は小中どちらも自校の給食だったが、それなりに美味しかったと思う。できたての給食というのは、やはり良いものだ。
(個人的な好き嫌いのせいで給食を残し、居残りさせられることはあった。あれは今でもトラウマだ)
自校給食の設備にかかる初期費用は100~150億くらいで、一番安いデリバリー方式と比べると数倍以上するとの試算がある。
(まずい給食も、デリバリー方式だった)
その地元の予算にもよるとは思うが、ここは自治体が費用を出してあげて欲しいものだ。無駄遣いをなくせば、それくらい出てくるだろう。
食事というのは、暮らしの楽しみの1つだと思う。それがまずいというのは、とてつもなく哀しいことだ。
問題の中学校も、早くおいしい給食が食べられるようになってほしい。