頑張らなくても自然に洋服が断捨離できる、クローゼットの整理・収納術。
今回は、洋服の断捨離がしやすくなるクローゼットの整理・収納術についてお話します。
いくら服を断捨離してもリバウンドしまうのは、クローゼットの収納力が高過ぎるのも理由の1つです。元から服を詰め込めない収納にすれば、買いすぎ・増やしすぎを防げます。
タンス・衣装ケースに頼らない
タンスや衣装ケースなど、収納スペースが多ければ多いほど服は増えていきます。服の量をセーブするなら、なるべくケースに頼らない収納がおすすめです。
多くの場合は「服が増える→収納が増える」と思われがちですが、逆です。服をしまえる場所がたくさんあるから、人はそのスペースを埋めたくなるのです。
同じ水の量でも、コップが小さければ多く、大きければ少なく感じます。「まだ水が入る」と思うと、なみなみと注ぎたくなるのが人間の心理です。
これは荷物が増える度に、広い部屋に引っ越したくなる心理と似ています。最初はガラガラだった部屋も次第に荷物で埋め尽くされると、「もっと広い部屋なら……」と感じるようにはならないでしょうか。
そうして引っ越したら引っ越したで、また広いスペースができます。しかしそこでは終わらず、新たなスペースはさらなる荷物で埋められることに。そうしてさらに、広い部屋を追い求めるようになるのです。
荷物は、クローゼットや部屋の容量以上は絶対に入りません。であれば容量を小さくすれば、その分服は増えずに済むのではないでしょうか。
収納グッズを減らすのは、容量を小さくするにはとても大きな効果があります⇒これ以上は無理と思った洋服を再々断捨離。衣類は、クローゼットに収まる分だけを持つ
私もクローゼットに洋服を直置きしていますが、これだと容量がかなり限られます。そのために、服をさらに1段階減らすことができました。おそらく立派なケースを持っていたら、服は減らなかったろうと思います。
直置きの方が出し入れも楽で、服選びも簡単になりました⇒整理下手のズボラでも続く、コーディネートが10倍簡単になるクローゼットの収納術。
すき間を埋めようとしない
天井やすき間のデッドスペースを埋める、収納の便利グッズも人気があります。が、これはクローゼットの容量を無理やり増やす、危険な荒業です。
収納の達人の中には、パズルよろしく荷物を隙間なくキッチリ埋める人もいます。けれどこの状態、クローゼットの使い勝手を非常に悪くするというデメリットもあります。
目当ての服を出そうにも、どこにしまったか分からない。服をしまうときも、いちいち整え直すが面倒くさい。そうして結局、元のぐちゃぐちゃな状態に……。
マメな人なら、どんな複雑な収納でも大丈夫なのだと思います。けれどもものを捨てられない人や、整理整頓が苦手なズボラがマネをすれば、収拾がつかなくなるのは明らかです。
こんな事態を避けるには、できる限り服を減らして収納をシンプルにするのが手っ取り早く確実です。しまう服が少なければ、高度な収納テクニックも必要ありません。
衣替えをしない
衣替えも、場合によっては服が増えやすくなります。春夏・秋冬で分けるにしても、単純に2倍の服が必要な計算です。
逆に、1年通して同じ服で過ごすなら、シーズンごとの服も減らせます。服をなるべく減らすなら、幅広い季節をカバーできるものを選ぶのがおすすめです。
私の場合は、Tシャツを重ね着に使って年中着回しています⇒少ない洋服でもファッションを楽しむ、8着で着回す春のコーディネート術
秋冬はTシャツ+カットソーの重ね着、春は重ね着かカットソー1枚、夏はTシャツ1枚という着回しです。コーディネートに使う服はほぼ決まっているので、衣替えの必要がありません。
なるべく衣替えの手間を減らすなら、季節限定のアイテムを増やし過ぎないのが大切です。通年で使うものと上手く組み合わせたり、「寒がり・暑がり」などの体質に合わせて選ぶと良いです。
私は暑がりなので、夏だけは専用のボトムスを採用しています⇒ミニマリストが暑い季節に使うボトムス。夏のコーディネートに活躍する服とは?
横ではなく縦置き
服のしまい方を、横から縦に。この方が、服をずっと取り出しやすく便利です。服が取り出しやすくなれば、手持ちの服をフル活用できます。服をフル活用できれば、「新しい服がほしい」とは感じにくくなるのです。
新しい服が欲しくなるのは、「着る服がない」と思うからです。これは手持ちの服がイマイチなものばかりという理由のほか、服の見つけにくさ・取り出しにくさも原因だと思います。
服を平積みにすると、下の服は出しにくくなります。出しにくい服は着る機会も減り、だんだんと存在を忘れられることになるのです。
タンス、衣装ケース、ハンガーに掛けられた服まで。いつも上や手前の方にあるもので、コーディネートを済ませてはいないでしょうか。また、奥の方にどんな服があるか、しっかり覚えているでしょうか。
いくらたくさんの服をしまえても、着たいときに出せなければ意味がありません。整理収納はより多くの荷物を溜め込むのではなく、ものをより使いやすくしまうためにあるはずです。
取り出しやすさ・見やすさを考えるなら、横よりも縦がおすすめです。収納グッズに頼らない直置き収納と組み合わせると、さらに服の断捨離がはかどります。
便利なクローゼットの条件は、服をたくさんしまえることではありません。肝心なのは、着たいときに着たい服を簡単に取り出せることです。
扱いやすいクローゼットを保つには、服の量も一定に収めることが欠かせません。服が増えにくい収納にするのも、便利なクローゼット作りには良い方法です。