おしゃれなトレンドは、職場では必要なし?ビジネスファッションルール(5)
雑誌やサイトでファッション情報をチェックするのは、最新のトレンドが気になるからではないでしょうか。これは、オフィスファッションの特集でも変わらないと思います。
トレンドをつかむのは、おしゃれでは大事です。しかそれを職場にまで持ち込むのは、いささかやり過ぎなのかもしれません。
男性の仕事服は20年前と変わらない
シーズンごと・年ごとにトレンドが移り変わるのは、オフィスファッションでは女性だけです。逆に男性はと言えば、戦後からずっと「背広」。大ざっぱに言えば、半世紀近くも前から変わりがありません。
これは、トレンディドラマなどを見ていても良くわかります。80年代・90年代・2000年代と、男性の方は誰がいつの時代にいてもおかしくなさそうです。
逆に女性は、着ている服でいつ頃か分かるほど「流行り」がハッキリ分かります。ドラマやワイドショーの中で、女性だけがそのときのトレンドによって変わり続けているのです。
これは、テレビなどのマスコミに限った話ではないと思います。それを毎日見ている私たちの方も、いつしか「それが当たり前だ」と考えるようになっているのではないでしょうか。
女性は、仕事場でもおしゃれに気を遣うのが当たり前。流行遅れの服はダサい……。そんなプレッシャーを抱えつつ、服と付き合い続けているかもしれません。
しかし、ただでさえ流行を追いかけるのは面倒なのに、なぜそれをオフィスファッションでまで気にせねばならないのか。世の中の女性が皆、おしゃれと流行が大好きなワケではないはずです。
女性もトレンドに振り回される必要はない
本来は、女性も男性のようなスーツを着るのが正しいビジネスファッションだと言われています。わざわざ、王道を外れてトレンドを追いかける必要はないのです。
女性もスーツの方が良い理由についてはこちら⇒ワードローブの基本、仕事でスーツは着こなせてる?ビジネスファッションルール(2)
ドラマで女性も男性も普通の背広だったら、確かに絵になりません。が、現実の世の中では、いくら場が地味になろうと全く問題ないはずです。
仕事着のためにファッション誌をチェックしたり、毎日のコーディネートに頭を悩ませたり。そんな苦労をする必要はありません。スーツを着ていけば、楽だしファッション費は減るしで一気に快適になります。
未だルールがない女性の仕事服
けれどなぜ、女性の仕事着だけが、未だ流行に左右されるのか。その理由は、「女性のオフィスファッションにまだルールがないから」。もしくは、ルールを知らない女性が多すぎるのです。
仕事着のルールを知らないから、何を着てよいか分からない。そんななかで着こなしを勉強しようとしたら、まずファッション誌やネットで情報を集めるのではないでしょうか。
けれど雑誌やネットのコーデは、一般の会社には向きません。あれは、一部の業界だけに許されたスタイルです⇒仕事のワードローブ、雑誌のコーデが絶対NGな理由。ビジネスファッションルール(1)
数少ない情報源であるファッション誌やファッションサイトが、正しいビジネスファッションを知らない。一般のブログでも「おしゃれな着こなし」ばかりで、正しいオフィスファションはほぼゼロです。
(ただスーツを着るだけでは、記事にならないのかもしれませんが)
だからいつまでも、女性の仕事着だけが「トレンド」に左右され続けるのです。正しい仕事着のルールが広まらない限り、毎日のコーディネートに悩む女性もいなくならないのではないでしょうか。
女性がファッショントレンドを追いかけ続けるのは、雑誌を始め「世の中の空気」のようなものが大きいのだと思います。本当に好きで流行を追う人は、どれだけいるのでしょうか。
特に仕事着は、「職場から浮かない」スーツで十分なのです。無理をしてまで、流行スタイルを目指す必要はありません。