猫背の女性は絶対読んで。伊藤祐靖「とっさのときにすぐ護れる女性のための護身術」感想レビュー

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いざというときの防犯に役立つ「とっさのときにすぐ護れる女性のための護身術」の感想を紹介。「すぐ護れる」のフレーズ通り、今から実践できる内容が盛りだくさんだ。

護身術というとものものしいが、「これも護身の1つなのか」という意外な内容で目からウロコ。女性ならば1回は読んでほしい内容だ。

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「狙われない」ことが一番大事

護身術と聞くと、「加害者を武術などで撃退する」というイメージが強い。私も本書を読む前は、「どんな格闘術や戦闘術が紹介されているのか」とワクワクしていた。

が、著者の伊藤祐靖さんいわく、護身でいちばん大事なのは「そもそも狙われないこと」。相手がエモノを探すとき「コイツは襲いやすそう」と思われないことなのだ。言われてみれば確かにその通りである。

性犯罪者などに狙われる女性とは、どんな人か?素人的には「見た目が好み」「若い」「露出が多い」などの要素が思い浮かぶが、これはほとんど見当違いであった。ヤツらはとにかく、「弱そうな女性」を狙うのだという。

護身術の本はこちらから↓

「弱そう」とはどういうことか?

自分が犯罪者の身になって考えれば、弱そうな人を狙うのは分かる。しかし「弱そう」と言われても、きゃしゃに見えた女性が柔道の有段者だったりしたら返り討ちである。ヤツらはそこをどう見分けているのか。

もし見知らぬ相手を狙うなら、見極める要素はやっぱり見た目しかない。とくに分かりやすい基準が、「姿勢」なのだという。

明暗を分けるのは「猫背」?

仮にひったくりをしようと考えたとき、目の前には2人のお年寄りがいるとする。1人は腰が曲がっていて、もう1人はカクシャクと歩いている。あなたならどちらを狙うだろうか?

ターゲットがお年寄り以外でも、同じことが言える。背中を丸めた猫背の状態というのは、それだけで「迫力がない・弱そう」に見えてしまうのだ。

猫背は、見た目的に悪いだけじゃない。体のバランスが悪い・筋力の低下など、じっさいに身体機能が落ちる。そういう諸々が、結果的に「弱そうな見た目」を作ってしまうんだろう。

また、猫背で歩いているとうつむき加減になりやすい。その分周りへの注意がおそろかになるというのもあるんじゃなかろうか。

「弱そう=目力がない」?

機能的な面に限らず、猫背というのは精神的にもよくない。私も猫背だから分かるのだが、背中を丸めて作業していると、気分まで内向きになってきて気持ちが沈んでくるのだ。

逆に背筋をシャンと伸ばすと、気分もシャキッとする。落ち込みがちなときほど、背伸びしてリフレッシュするのが効果的なのだ。

「気迫」という言葉もあるが、人の精神状態は外見の印象にも影響がある。元気なときは明るい雰囲気があるし、落ち込んでいれば負のオーラを感じるものだ。

痴漢で捕まった人間に「なぜその被害者を狙ったのか?」と聞くと、皆同じように「目に力がなかったから」と答えるという。被害者の姿勢には触れていないものの、背筋を伸ばして前を向いている人は少なかったんじゃなかろうか。

もちろん見た目が弱そうだからといって、狙っていい理由には100%ならない。が、自分の身を守るためにも、「ヤツらはそういうところを見てターゲットを探しているんだ」ということは心に留めておきたい。

日頃からの用心とは

護身術の本だから、暴漢に襲われたときの対処法もバッチリ載っている。こちらも実践的で面白いのだが、私は「自分が襲われたらとっさにできるだろうか?」と不安になった。知識だけじゃなく、なんども練習して身につけないと多分無理だ。

襲われること前提の護身術はハードルが高い。ならば伊藤さんの言うように、「狙われないこと」を心がける方が安全じゃなかろうか。

伊藤さんが本のなかで言っているのは、主に「犯罪者に狙われない見た目を作ろう」ということだ。姿勢の問題はもちろん、歩きスマホや歩きイヤホンなども狙われやすくなる要素かと思う。これらは日頃の心がけでなんとかすることだ。

姿勢を正す・周りに気をつけるというのは、地味だ。だがそういう地味なところに気をつけるのが、一番の用心なんじゃないかと思った。

護身術の本ながら、「キレイな姿勢の作り方」「機能的に動く身体の作り方」など、中身は基本に徹している。興味を引きやすい戦闘術メインじゃないところが、逆に信頼できる。こういった「護身の心得」を知るだけでも、防犯意識は高まる。

学校の体育などでも、こういう本を教科書に授業をやってほしいものだ。見た目は美しくなるし防犯力は上がるしで、役立つ要素しかない。

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Posted by yayoi