それは大事なサインかも?生理前のおりものの状態で分かる体調チェック。
生理前のおりものに、毎月悩まされている人もいるんじゃないでしょうか。おりものから分かる、体調チェックについて紹介します。
余計なものと思われがちの生理前のおりものですが、おりものが気になるのは身体からの注意サインかもしれません。どんなサインが隠されているのかは、以下からお話します。
そもそもおりものって何?
そもそも何故、生理前にはおりものが増えるんでしょうか。おりものには、以下のような役割があります↓
・膣の中を清潔に保つ
・卵子と精子の受精を助ける
それぞれ、詳しく説明します。
膣内は雑菌が増えやすい?
膣の中は温度と湿度がちょうど良く、菌が増えやすい環境です。尿道とも近い位置にあるため、放っておくとどんどん菌が入り込んでしまいます。
そこでおりものは、膣の中へ入り込んだ菌を押し流しそれ以上侵入できないようにするのです。
それ以外にも、おりものは膣内を酸性に保つ働きがあります。膣内が酸性になっているおかげで、雑菌が膣のなかで増えにくいという効果もあるのです。
卵子と精子の受精を助ける
おりものは菌の対策だけでなく、卵子と精子の受精のときにも大事な役割があります。
精子がそのまま膣の中に入ってくると、卵子に辿り着く前に消滅してしまうのです。おりものは精子がダメージを受けないよう、卵子のところへ行くまでのサポートもしています。
おりもののトラブルは雑菌のせい
おりもの専用シートを使うくらい量が増えているのは、身体の免疫力が落ちている可能性があります。大量に増えた菌を洗い流すために、おりものの量も多くなるからです。
おりものが気になるからと、デリケートゾーンをしっかり洗う人もいるかもしれません。が、膣の周りを洗いすぎると、悪い菌と一緒に良い菌まで洗い流してしまうので要注意です。
デリケートゾーンはシャワーで思い切り流したり、石けんなどで念入りに洗う必要はありません。少しぬるめのお湯で、優しく洗い流せばそれで十分です。
私は長らくノー石けんで身体を洗ってますが、おりものが増えるということはありません。少なくともデリケートゾーンは、石けんを使わずとも大丈夫なんだと思います。
また、臭いが強い、なんだか嫌な臭いがする場合も、悪い菌が増えている可能性が高いです。まずはゆっくり休んで、免疫力を復活させてください。
ただ、健康なおりものにも少し臭いがあります。この場合は、乳酸がもとになった少し酸っぱい感じの臭いです。臭いが鼻について気になるというのでない限り、多少の臭いは心配はいりません。
かぶれは通気性が悪いのが原因?
おりもののかぶれ・かゆみは、下着の通気性が悪いのが理由です。ナイロン系の下着やキツめのタイツやパンツは、デリケートゾーンが蒸れてかぶれやすくなります。
普段からストッキングやタイツを履いているときは、生理前のおりものが増えるときだけでも控えてみて下さい。下着を綿製のショーツにするだけでも、かゆみが収まる場合もあります。
私も汗をかきやすい夏の間は、生地の厚いジーンズだと蒸れてしょうがありません。夏の間はなるべく薄手で、緩めのボトムスを履くようにしています。
今まではあまり履きませんでしたが、丈の長いスカンツなども良いかもしれません。
要注意のおりものはどんな状態か?
健康なおりものは透明で、少し粘り気があります。そして健康なおりものが乾燥すると、白や黄色っぽい色に変わるのです。
おりものの色が以下のような場合、病気がひそんでいるかもしれません↓
・ピンク、茶色
・黄緑色
・ヨーグルト状でボソボソ
それぞれ見ていきます。
ピンクや茶色は血が混じっている?
おりものがピンクや茶色の場合、血が混じっているかの性があります。
膣の中から出血があるというのは、子宮がんなどの出来ものの危険性が。痛みがあったりピンクのおりものが続くときは、早めに病院で診てもらって下さい。
黄緑色のおりものは菌のせい
黄緑色のおりものというのは、膣の中の雑菌が原因。淋病を起こす淋菌や、大腸菌などが増えている可能性があります。
淋病は放っておくと、不妊症などを引き起こすこともあるので油断できません。淋病を治すには、薬の点滴などが必要です。
大腸菌などのほかの雑菌の場合は、菌が収まれば自然に治ります。雑菌が収まるまでには、大体1週間くらいかかります。
もし1週間以上治らなかったり、おりものの臭いも強いときは、病院に行った方が良いです。
ヨーグルト状のおりものはカンジダ菌
ヨーグルト状のボソボソしたおりものは、カンジダ菌が増えて炎症を起こしている可能性が高いです。
カンジダ菌そのものは、普段から膣内にいる菌。疲れが溜まるなどして免疫力が落ちると、膣の中で増えて悪さを始めるのです。カンジダ膣炎では、痛みやかゆみが起こります。
放っておいても治ることが多いですが、その代わりに何度も炎症を繰り返すことも。炎症の回数が多かったり、痛み・かゆみが強いときは、やはり病院で診てもらう方が安心です。
おりものの状態が悪くなるのは、身体からのサインです。普段からおりものに気をつけていると、具合が悪くなったときも早く気付くことができます。
おりもので悩むというのは、そのまま身体の不調が表れているということです。無理せず、身体をいたわることも大事じゃないでしょうか。