忙しいことは全然偉くない、疲れたら休めばいいじゃん。
世間はクリスマスやお正月などはしゃぐなか、一方で仕事が忙しすぎる人も多いんじゃなかろうか。百貨店も、正月はかき入れどきなので休むヒマがない。本当に日本人は働くのが好きだ。
日本では働き者であることがいいことのように言われるが、忙しいことはそんなに偉いのか。疲れたら休むということが、なぜ怠けのように思われてしまうんだろうか。
疲れることは偉いのか
「働かざるもの食うべからず」の言葉があるように、日本は働かないことが悪だと考えられている。確かに皆が働かなくなったら社会は回らないから、当たり前っちゃ当たり前かもしれない。
だが問題は働き方のなかみだ。とにかく長時間クタクタになるまで働くことが正しい働き方だと、未だに大多数は考えている。最近は働き方改革などと言われちゃいるが、現場は今も忙しい。
バリバリ働きたいならそうすればいいが、それを皆に当てはめられるのは困る。私のような、そこまでしてお金のために働きたくない奴もたくさんいるのだ。
そうやって心身をすり減らして働いて、いきつく先がうつ病や過労死ではなんのための仕事か分からない。皆疲れるために働いているんだろうか。
「疲れるまで働く=いいこと」というのは、一種の自己満足だ。疲れるまで働いたからって、正直偉くもなんともない。
長時間働く=ムダが多い?
むしろそういう考えは、ムダが生まれやすい。最近ニュースで、「日本の労働生産性は先進国7カ国中で最下位」と言われていたのを見た人も多いはずだ。
「クタクタになるまで働く=とにかく長い時間働く」ことが正しいあり方だと思っているから、やろうと思えば短くできる仕事もあえて長くやる。やたらと会議したり大量の資料を作ったり、ムダに手間をかけてしまう。
私もサラリーマン時代は残業で会議したり、資料の細かい数字などを書き換える作業をやったりしたものだ。あまりの非効率さに、職場への殺意が芽生えてきた。
そういう長時間労働のおかげで日本が豊かになったという面もあるが、それも昔の話だ。今は国の成長が止まってしまったから、同じように働いたって報われない。
長時間労働に見合ったお金ももらえないから、ますますやる気が出てこない。皆、よく文句も入れずに働けるなあと思う。
しなくていい苦労もある
苦労は買ってでもしろという考えも、擦り切れるまで働いてしまう原因の一つかもしれない。
苦労が人を大きくするということは、確かにあるんだろう。しかし今の世の中、しなくていい苦労の方が多くはないか。ムダな会議や資料作りはまさにそれだ。
苦労が自分を成長させてくれるというのは、自分が「この経験をいつかこう活かす」と具体的にイメージできるかどうかが大事だ。ただ苦労さえすれば、報われるということじゃない。
前にもいったが、その苦労のすえに心を病んだり死んでしまうのでは元も子もない。よく分からない精神論を人に押し付けて苦しめるのも、いい加減にしてもらいたいものだ。
周りより自分が大事
疲れたら素直に休めばいいと思うのだが、なぜか日本だとワガママだと思われてしまう。皆が頑張っているとき、自分だけ働かないのは悪いことという考えだ。
しかしもう限界だというギリギリの状況で大事なのは、自分の身の方じゃないのか。自分で自分をいたわって何が悪いんだろう。
逆にワガママだ怠けだというヤツ等が、疲れきったあなたに対して何かをしてくれるのか。働いた分ボーナスをくれたり、疲れを癒やしてくれるワケじゃなかろう。
表面上は助け合いだなんだと言っても、自分の身を守れるのは最後は自分だけだ。周りがどんなに忙しかろうと、休みたいときは休む意識も持ちたい。
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オンもオフも忙しい人
せっかく休みが取れても、結局忙しくしてしまうこともある。オフの日はオフの日で、やりたいことがてんこ盛りだからだ。
休みの日に思いっきり遊ぶのも、それはそれで楽しい。が、それでよけいに疲れてしまうということは多いんじゃなかろうか。
オンはもちろん、オフも充実してないとダメだというのもマズい考え方だと思う。はた目にはキラキラしてみえても、裏では疲れてグッタリ疲れるようなリア充はゴメンだ。
本当に疲れたときの休み方とは?
疲れたときの休み方は、心身をリラックスさせることが第一だ。まずは何もせず、脳を休ませることに尽きる。
脳を休ませるには、とにかく寝ることがいい。疲れた脳は、寝ることでしか回復ができない。
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お風呂にゆっくり浸かったり、ひたすらボンヤリしたりというのも、リラックスできていい。なるべく頭を使わないようにすることがコツか。
用事を作らずただ休むというのは、時間のムダだと思われがちだ。しかし心身を休ませる時間が、ムダなワケがない。
疲れたら休む。この当たり前のことを大事にしないところに、日本の闇が見える。
いくら忙しくしても、それが偉いわけじゃない。疲れるまで働くことが偉いという考え方が、早く変わるといい。