ボーッとすると脳トレに効果的?デフォルトモードネットワークの簡単な実践方法
今回は、脳の活性化に関係する「デフォルトモードネットワーク」の話です。デフォルトモードネットワークとは、いわゆる「ボーッとしているとき」にだけ出てくる、脳の働きのことです。
子供の頃は「ぼんやりするな」と親や先生に注意されましたが、脳はしっかり働いています。作業の手を止めてボーっとすることも、ある種の脳トレになっているのです。
ボーっとすると脳は活性化する
最近の研究によれば、ぼんやりしているときの脳は「意識的に頭を働かせているときの20倍もエネルギーを使う」とも言われています。これは、あらゆる状況に対応できるよう、脳がスタンバイしているからです。
これは車で例えると、エンジンを付けっぱなしでアイドリングしている状態です。車は動いていなくても、いつでも走れるよう準備しています。デフォルトモードネットワークも、これと同じことをしています。
寝ているときの働きとは違う
脳のデフォルトモードネットワークは、私たちが寝ているときの脳の働きともまた違います。睡眠時の脳は休んでいますが、デフォルトモードネットワーク時の脳は働いているからです。
よく、「ぼんやりしているときほどアイデアが浮かぶ」という意見を耳にします。これも、普段は働いていない脳の部分が活発になり、脳の思考回路が思わぬ方向でつながるからではないでしょうか。
簡単に脳をボーッとさせる方法
デフォルトモードネットワークを上手く使えば、脳の働きをより高められるのではと思います。以下、日常で簡単にボーッとできる方法を見ていきます。
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お風呂に入る
湯船に入る習慣があるなら、ゆっくりお風呂に浸かれば簡単にぼんやりモードに入れます。何もせずお湯に浸かっていると、時間があっという間に過ぎていくから不思議です。
サザエさんの作者である長谷川町子さんも、「お風呂に入っているときほど漫画のアイデアが良く浮かぶ」と言い残しています。これも、デフォルトモードネットワークで脳が活性化していたためかもしれません。
よりリラックスするなら、浴室の電気を消して入ると効果的です。疲れているとそのまま居眠りしてしまうこともあるので、溺れない注意だけは必要です。
窓から景色を眺める
学校の教室の窓から、外をぼんやり眺めた経験はないでしょうか。景色を黙って眺めるのも、ボーッとするには効果的です。
仕事のお昼休みに窓際に立って外を見たり、自宅のベランダで黙って過ごすのも良いと思います。疲れたときの休憩は、何もせず景色を眺めるのもありです。
手ぶらで散歩する
天気の良い日なら、手ぶらで散歩するのも良いです。近くの公園や並木道など、静かな場所の方がボーッとしやすいです。
歴史上で有名な学者や音楽家も、よく散歩をしながら思索したと言われています。ニュートン、アインシュタイン、ベートーベンからチャイコフスキーまで、皆散歩が大好きでした。
散歩の良い点は、身体を動かしながら思索できることです。脳の働きは運動することでも活発になるので、よりアイデアが浮かびやすくなるのではないでしょうか。
好きな音楽を聴く
好きな音楽をきいたり映画を観ることでも、デフォルトモードネットワークが働くと言われています。特に音楽は、プレーヤーがあればどこでも気軽に聞けます。
音楽を聞いているときは、外の世界の情報をシャットアウトしやすいという効果もあります。周りを気にせず、自分の世界に浸りたいときにおすすめです。
お風呂と音楽を組み合わせると、シャットアウト効果がさらに高まります。ジップロックに携帯プレーヤーを入れたり、防水性のスピーカーを使うなど、お風呂で音楽を聴く方法は色々あります。
私の場合、小型の防水スピーカーを使っています⇒お風呂タイムに音楽でリラックス。おすすめ防水スピーカとは?
淡々と家事をこなす
掃除や洗濯など、単純な家事は頭を空っぽにしやすいです。掃除機をかけたり洗濯ものを干すなど、1つ1つの作業をじっくり淡々とやるのがコツです。
家事は、朝の時間の方が習慣化しやすいように思います。私の場合、朝のルーティンに家事を組み込んでいます⇒充実した1日は朝から始まる。私の早起き後のルーティンを紹介
集中してご飯を食べる
ものを食べているとき、人は意外と無心になります。テレビやスマホを見ず、ひたすら食事に集中すると、色々な雑念が頭から離れていきます。
食事が早い人は、あえてゆっくりご飯を噛みしめて食べるのがおすすめです。早食いよりじっくり味わう方が、より無心に近づけるように思います。
頭の使いすぎで疲れたときは、ボーッとすることも大切かと思います。脳のデフォルトモードネットワークは、煮詰まった脳をすっきり整理する働きもあるのではないでしょうか。
どうしても解決できない問題があるときは、いったん離れて休むのも手です。ぼんやりしているとき、ふと良いアイデアが降ってくるかもしれせん。