一人暮らしが孤独死を回避する方法と対策を、独身カレジョが考えてみる。
日本では年々、孤独死が増えているという。高齢の一人暮らしや、結婚していない世帯が増えてきたこととも関係している。
私も一人暮らしの独身なので、孤独死は他人事じゃない。最悪の事態を回避する方法はあるのか、対策を考えてみる。
孤独死ってどんなもの?
孤独死は「一人暮らしの人が誰にも看取られることなく、突然の病気などで自宅で死亡すること」を指す。孤立死、独居死と言われることも多い。
孤独死は一人暮らしの高齢者というイメージも強いが、一人暮らしで亡くなれば誰でも孤独死だ。たとえ若くても、孤独死する可能性はある。
特に私のような、1日中家にいることが多い人間はより危険性が大きいだろう。孤独死というのは、皆が思っているよりも身近なところにあるんじゃなかろうか。
孤独死するとどうなるのか?
誰にも看取られない突然死だから、すぐに見つけてもらえないことが多い。亡くなってから数週間、長いときは1年以上見つからないこともある。
当然ながら、時間が経つほど見つかったときの状態は悲惨だ。遺体はもちろん、部屋のなかも悪臭や虫などが大量発生ということになる。
そういうときは特殊清掃の業者に頼んで、遺体と部屋をどうにかしてもらうしかない。清掃といっても防護服と専用のマスク付きで、廃棄物処理のようなものものしさだ、
しかしながら、清掃にはそれなりのお金がかかる。問題は、そのお金を誰が出すかということだ。
家族や親類がいるなら、そのツテを頼ってお金を出してもらうよう頼むことになる。が、遠い親戚などとなると、ほぼ他人に近い。いきなりお金を払ってと言われても困ってしまう。
そんなこんなで話がモメ、結局はその部屋の大家や管理人などが支払うこともなったりする。そういうリスクが嫌で、単身の高齢者に部屋を貸したくないところも増えている。
正直自分が死んだ後のことなど、死んだ身には関係ない話だ。が、自分が遺族の立場となると、家族や親戚の孤独死に見舞われたら厄介に思うだろう。名前も知らないような血縁ならなおさらだ。
そういうことを考えると、独身なのに万が一に備えないというのは無責任とも言える。関係ないの一言で片付ける前に、できる対策はやっておいた方がいいかもしれない。
孤独死って回避できるの?
理想は、孤独死そのものを回避できることだろうか。何かあったときにすぐ見つけてもらえるよう対策しておけば、そのまま亡くなる危険性は減らせそうだ。
一人で暮らすのを止める
おそらく確実な対策は、一人暮らしを止めることだろう。こんな回避策が考えられる↓
・家族、パートナーなどと一緒に暮らす
・シェアハウスなどで暮らす
・病院、老人ホームのお世話になる
家族がいるなら、実家のお世話になるのもいいかもしれない。パートナーを探すのも堅実な手だろう。
ただ親が亡くなった後や、兄弟姉妹がいない場合は、結局一人暮らしになってしまう。パートナーが先に亡くなった場合も然りだ。
そもそも結婚する気がなくて一人暮らしをしている場合、パートナーを探すこと自体ハードルが高い。結婚に向いてない人間というのは、一定数は必ずいるものだ。
シェアハウスは寂しがり屋にはよさそうだが、孤独を愛する人間には向かない。孤独死のリスク回避と一人の気楽さ、どちらを取るかという話になる。
歳を取った後の病院や老人ホームにしても、将来的に人手不足で希望しても入れないという話もある。実際そのときになってみないと、これはなんとも言えないだろう。
今の時点でも、一人で暮らさざるを得ないからそうしている人も多いと思う。一人暮らしを止めると言っても、楽じゃなさそうだ。
周りの人とマメな連絡を
孤独死する人の多くは、普段から連絡を取っている人がいない。近所の人とも顔を合わさず、生きているときから孤独なのだ。だから、何かあっても気づいてもらえない。
それを避けるには、近所に顔見知りを作ったり、家族と定期的に連絡をとることが大事だ。今はスマホのLINEがあるから、知り合いと気軽につながれて便利だ。
近所でも、お隣さんやお向かいさんと顔を合わせときは挨拶くらいはしたい。なるべく、多くの人に顔を覚えてもらうことが大事か。
見回り・見守りサービスなどを頼む
マメな人付き合いがダメでも、見守りサービスを頼むという手もある。警備会社や携帯会社では、そういうサービスを始めている。
また、宅配業者も無視できない。毎日ピザを頼んでいたおかげで、発作のとき見つけてもらえたというニュースもあるくらいだ。
自宅を捨ててホテル暮らし?
お金があるなら、いっそ自宅を捨ててホテル暮らしという対策もあるかもしれない。ちゃんとしたホテルなら、万が一倒れてもすぐ見つけてもらえるだろう。
「めんどくさい」は危険のサイン
何かあったときに見つけてもらうことも大事だが、それ以前に「何も起こさない努力」も必要かもしれない。
そのための大事なカギが、「面倒くさい」というワードだ。面倒くさいと感じることが増えたら、それは孤独死の危険なサインである。
孤独死しやすくなる要因の1つが、セルフネグレクトだ。詳しくはこちら⇒生きるのが面倒?若者でもかかるセルフネグレクト対策を、独身30代が考える。
孤独死の現場は、ゴミが散乱した汚部屋が多い。掃除や食事が面倒になって、放ったらかしにした結果なんだろう。現在、汚部屋の人は要注意だ。
孤独死した後の対策
しかしいくら対策しても、孤独死するときはするだろう。一人暮らしを貫くなら、死んだ後の準備もしておいた方がよさ気だ。
以下、私がこれだけはやっておきたいと考えるものを挙げていく↓
私物を片づけておく
まず、他人に見られたくない私物は片付けておきたい。が、私はこれまでの断捨離でよけいなものはあらかた始末してしまった。見られちゃ困るものはほぼない。
ただひとつ気になるのは、自分用に残した日記やメモ書きだろうか。他人に見せるために書いたものじゃないので、いらなくなったものは早めに処分を心がけている。
部屋の掃除はマメにしておく
孤独死の部屋は、汚部屋が多いと前にいった。普段から部屋をキレイにしておけば、後始末も多少は楽になると思う。
我が家はほとんどものがないので、部屋が汚くなることはあまりない。ミニマリスト暮らしは、孤独死の対策にもなる。
また、畳やカーペットの部屋だと、体液が染み込んで片付けるのが大変だという。フローリングの部屋の方が、その点はマシなんだろうか。
後始末のお金を用意しておく
後始末にかかるお金は、残された側からすると切実な問題だ。あらかじめ清掃代をとっておけば、無用な争いを避けられるだろう。
部屋の状態にもよるが、清掃にかかるお金は30~50万くらいあれば足りるようだ。あらかじめ「ここから出してください」と手紙を残しておけば、大家や遺族も納得してくれるんじゃなかろうか。
最近は孤独死対策で、大家向けの孤独死保険なるものも出てきている。一人暮らしが部屋を借りるときは、そういった保険料を払う時代がくるかもしれない。
遺言を作っておく
残った荷物やお金、葬儀云々に関して、最低限の希望を書いておく。あるていど指示がある方が、遺族も困らないという。
私の場合、やはり気になるのは今まで集めてきたオタクグッズの行方だ。できることならゴミに出さず、買取りか希望する人に譲れるといい。
今をどう生きるかと同じくらい、死ぬときどうするかという問題も大事だ。とくにおひとりさまは、自分で自分の始末をつけることも考えないといけない。
30代では死といわれても実感が湧きにくいが、できるだけ準備はしておきたいものだ。