田房永子さん「キレる私をやめたい」感想。怒りっぽい性格を直したい人へ。
田房永子さん「キレる私をやめたい」の感想です。読んでいると「これって自分のことじゃん」と思える部分が所々あってギョッとなりました。
私は、短気で怒りっぽくてワガママな性格です。流石に人前では全開にしませんが、一人きりのときは割と暴れます。
短気でワガママなのは直らないかもしれませんが、そのワガママな性格からくる「怒りっぽい部分」はどうにかなるかもと思えてきました。怒りっぽい性格を直したいと悩んでいるときに読んで欲しい1冊です。
突然怒りが湧いてきてキレてしまう
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普段は大丈夫なのに、ふとしたときに心の底から怒りが湧いてきてキレてしまう。田房さんも普段は大丈夫なのに、夫など身近な人に向かって獣のようにキレる癖があったといいます。
私の場合は怒り爆発というより、ムスッと押し黙って心の中で「コンチクショウ」と思う、根暗でジメッとした怒りです。全身で怒りを表現せず、ジトッとした「怒りオーラ」を全身に漂わせます。
けれど一人暮らしを始めて人目がなくなってからは、モノに対して当たることが増えました。意味もなくイライラして壁ドンしたりキックしたり、誰もいないのを良いことに好き放題キレるようになったのです。
また、我が家はとても電波が悪く、携帯やインターネットのwifiがつながらないことが多いです。そういったことが自分の思い通りにならないと、またそこでモノに当たりたくなります。
我ながら「幼稚な奴だ」と書いてて思います。一人暮らしを始めたら少しは成長するかと思っていましたが、そんなことは全然ありませんでした。
キレる自分は直せる
こういった「キレる自分」は、本当に直せるのか?作者の田房さんは時間はかかったけれども、最終的に「キレる癖」を克服しています。
私は「この先ライターとして本当にやっていけるの?」などと考えて、モヤモヤしたりイライラします。そういうとき、仕事が手に付かなくなるクセがどうにかならんものかと思っています。
今は仕事が嫌になると、ふて寝をしたり外へエスケープしてしのぎます。が、そういう自分の心に振り回されるのを止めたいのです。けれど田房さんの体験で、「私も振り回される癖が直るかも」と希望が持てました。
「ワガママな性格に振り回される」のは生まれ持った性分と半ば諦めていましたが、これは「考え方や心のくせ」に注目すれば何とかなるかもしれないのです。
今からできる対処法
田房さんの場合、心理セラピーの「ゲシュタルト療法」のワークショップに参加したことが、キレる癖を直す大きなきっかけになっていました。
このワークショップの中でやっていたのは、「自分がどう感じているか」に注目して気づくこと。本の中で紹介されていた、今からできる対処法を簡単に紹介します。
「キレるパターン」を知る
あなたは、どういうときにイライラしてキレやすくなるでしょうか。このパターンを知ると、自分の「心のくせ」が見えてきます。
田房さんの場合は「自分はダメな奴だ」と感じたとき。周りからのちょっとした一言も「ダメな奴」というメッセージに聞こえてしまって、それがキレるきっかけになっていたのです。
私の場合「自分の思い通りになってないと感じるとき」、イライラしたり落ち込んだりします。ライター業やブログの収益が思うように伸びないときや、仕事したいのにネットがなかなか繋がらないときなどです。
さらに言えば、
自分の思い通りにいかない→こんなこともできなくて情けない
という心理も見えてきます。自分で設定したハードルをクリアできなくて、自分で自分を責めている感じです。
このパターンにハマると、「自分はダメな奴」というメッセージがグルグル頭を駆け巡ってどうしようもなくなります。まずは、ここを意識的に止めることが大事そうです。
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過去でも未来でもなく「今」に注目する
「自分はダメな奴」というメッセージが聞こえてきたら、「今目の前で起こっていること」だけに注目する。先のことや昔のことは、ひとまず置いておきます。
今の私ならば、「キーボードを打ってブログを書いている」「部屋が静かだ」「眠い」「肌寒い」「お腹が空いた」などということを感じています。
イライラやクヨクヨが止まらなくなるのは、「将来お先真っ暗だ」とか「あのとき何でこうしなかったんだ」と考えすぎるからなんだと思います。「今」に集中していないから、余計なことで悩むのかもしれません。
「状況」ではなく「心」に注目する
何かで悩んだときは、「状況」ではなく「自分がどう思っているか」の方が大事だと言います。「心」は、無視されればされるほど傷つくデリケートな存在です。
私がよくやるのは、「収入がなくて辛い。けど、ご飯が食べられて寝る場所があるのに悩むのはぜいたくだ」と考えること。「私はまだマシ」と自分を納得させるのは、誰しも経験があるのではないでしょうか。
けれど自分が「辛い」「苦しい」と感じている事実は変えられません。そこを無視するから、余計に心がダメージを負うんだと思います。
ただ、自分が感じていることを素直に感じれば大丈夫です。「辛いよな」「苦しいよな」と心に注目するだけでも、癒やし効果はあります。
なかなか難しいですが、心のモヤモヤを感じたら「何に対してモヤモヤしてるのか?」と考えるようにはしています。そこから、「自分の本音」が見えてくるように思います。
自分を褒める
できたことに対して、自分を褒める。自分をダメ人間だと思っている人には、これが一番難しいことだと思います。
田房さんは最初、「機械的に自分を褒めた」と言っていました。心からでなくても、できたことをリスト化して「良くやった」「えらい」と書き込んでいたのです。
私は最近、「アファメーション」というのをやっています。1日2~3回、ポジティブなメッセージを声に出して読み上げるのです。最初は気恥ずかしいですが、繰り返すうちに慣れました。
まだ始めて1週間で、効果のほどはよく分かりません。ただ、ネガティブなことをグルグル考えるよりは「心に良いことをしている」という実感はあります。
「キレる性格」で一番悩んでいるのは、ほかでもない「自分自身」だと思います。キレて怒る度に落ち込むのは、正直つらいです。
自分の心に振り回されてしんどいときは、一度読んでみてください。