スマートメーターってなに?電気料金の節約とどう関係あるのか
ここ数年の間に、電力メーターのデジタル化が進んでいる。電力会社から、古いメーターをスマートメーターに取り換える話をされたことはないだろうか?
一体スマートメーターとはどういうものなのか?また、電気料金の節約に役立つものなのか?疑問を明らかにしてみたい。
スマートメーターとは?
スマートメーターとは、検針を自動でやってくれるデジタル式メーターのことだ。東京電力のサイトでの説明がこちら↓
スマートメーターは、毎月の検針業務の自動化やHEMS※等を通じた電気使用状況の見える化を可能にする電力量計です。
さらに東京電力は、契約している世帯の電気メーターを全てスマートメーターにする予定だという。ほかの電力会社も、大体はその方針だ。もはやデジタル化待ったなしである。
スマートメーター取り付けのタイミングは?
ではどういうときに、これまでのメーターはスマートメーターへ取り替えられるのか?主なタイミングは以下だ↓
・アナログメーターの検針期間が過ぎたとき
・家を新築したとき
・電力会社を変えたとき
アナログメーターの検針期間は、10年ほどとなっている。古いメーターは、期限が来たらスマートメーターへ交換されるだろう。
家を新築したときは、電力メーターは最初からスマートメーターだ。築浅の賃貸も、すでにスマートメーターになっていることだろう。
(我が家のアパートもチェックしたところ、スマートメーターになっていた)
さらに、電力会社を新しくするときにもスマートメーターが必要になる。もしスマートメーターでないときは、変更手続きのついでに工事のお知らせも来るはずだ。
ちなみに古いメーターからスマートメーターへの交換希望は、今のところ受け付けていないようだ。あくまでも、契約変更などのキッカケがないと取り替えはできないので注意だ。
設置は無料なの?
スマートメーターの設置には、お金はかからない。借りている部屋のメーターをスマートメーターに交換するときも、大家への連絡や支払いは不要だ。原状回復の必要もない。
ちなみにスマートメーターの交換にかこつけて、お金をだまし取ろうとする詐欺もあるらしい。もし料金を請求されたら、警察へ相談をおすすめしたい。
工事はどれくらいかかる?
スマートメーターへの工事の流れは、こんな感じだ↓
・事前に電力会社から連絡がある(チラシ・電話など)
・当日、メーターの取り替え(40分~1時間ほど)
・アンペアブレーカーの取り替え
スマートメーターへの取り換え工事では、立ち会いは不要だ。平日、仕事などで家を空けているときも安心だ。
ただ電力会社によっては、工事の途中で10~15分ほど停電の可能性がある。もし停電があるなら、念のため家にいた方がいいかもしれない。工事の前に、停電するかどうか確かめておくと安心だ。
スマートメーターはそれまでのメーターと違い、アンペアブレーカーが必要ない。メーターを変えるついでに、ブレーカーも取り替える必要がある。
しかしブレーカーの交換は、アンペア数を変えるときでもできる。無理に、スマートメーターと一緒に取り替えようとしなくてもいい。
アンペア変更をしたときの話はこちら⇒電気代を節約するならこれ下げろ。一人暮らしのアンペア数の目安とは
スマートメーターでできること
メーターをスマートメーターにすると、どんな風に暮らしが変わるのか?メリットなどを以下から紹介したい↓
検針が楽になる
最初にも言ったが、スマートメーターは自動で検針をしてくれる。なので、毎月の検針員の訪問がなくなるのだ。
こちら側にはあまりメリットはないが、人件費が減るのはいいことだろう。めぐりめぐって、電気料金も安くなるといいのだが。
アンペア変更も楽になる
アンペアを変えるときも、スマートメーターならば遠隔操作でできる。これまでのような、ブレーカーの交換への立ち会いや停電がなくなるのだ。
多くの人は平日は仕事のはずだから、アンペアを変えるのも楽じゃないと思う。スマートメーターの取り替えが完了したら、気軽にアンペアを変える人が増えるんじゃなかろうか。
30分ごとに使用量をチェック
スマートメーターは、30分ごとに電気使用量を測ってくれる。いつどんなときに電気が使われているかが見やすくなり、節電につながるのだ。
これまでのメーターは月に1回電気の使用量を測る方式だったから、精度は天地の差だ。
使用量のデータは、電気家計簿でチェックできる。節電したい人は、ぜひ使ってみてほしい。
HEMSで電気の見える化
HEMSというシステムがあると、電力の使用量を自宅からチェックできる。新築のオール電化などには、HEMSが付いているかもしれない。
HEMSは使用量のチェック以外にも、家電のコントロールなどを簡単にできるようにしてくれる。国は2030年ごろまでに全世帯につける予定らしいので、ぜひ試してみたいものだ。
安全ブレーカーで自動的に復旧
スマートメーターに変えると、ブレーカーも新しくなる。スマートメーター対応の安全ブレーカーは、停電しても1分後に自動で復旧してくれるのだ。
暗闇のなか、ブレーカーを上げるために右往左往しないで済むのはいいことだ。ただ、すぐに復旧させたいせっかちにはジリジリするかもしれない。
ブレーカーが何度も落ちると面倒
ただし安全ブレーカーは、短い間にブレーカーが4回続けて落ちると自動で復旧しなくなってしまう。こうなると、電力会社に連絡しないと電気が復活しないので注意だ。
ブレーカーが何度も落ちるなどほとんどないので大丈夫だとは思うが、不安はときはアンペアを上げることを考えた方がいいかもしれない。
スマートメーターって危ないの?
なかにはスマートメーターについて、
・電気料金が上がった
・電子波が危ない
・プライバシーが筒抜けになる
などの批判がある。
確かにプライバシーについては、電気の使用量が丸見えになるわけだから一理あるかもしれない。が、スマートメーターで電気代が高くなる、電磁波が危険などというのは、根拠がない。
我が家はスマートメーターの物件に住んでいるが、電気代は平均1,500円以下だ。ときには1,000円前後のときもあるから、そこまで高くなっているとも思えない。
これから数年で、古いメーターはスマートメーターにとって変わるだろう。どうせなら、有効活用した方が生産的じゃなかろうか。
スマートメーターは、節電するうえでも役に立ちそうな代物だ。電気の見える化を利用して、削れるところはどんどん削りたい。