50代60代では老前整理は遅い?今からものを減らせば苦労しない。
2011年の東日本大震災以後、「老前整理」「生前整理」という言葉を良く聞くようになりました。自分の死を意識したとき、残される荷物をどうするか悩む人が増えたせいかもしれません。
世間では「50~60代」が、老前整理のメインターゲットです。しかし、もっと若いうちからものを減らしておけば、そもそも整理の必要など無くなるんじゃないでしょうか。
「老後なんてまだ先のこと」と考えていると、将来自分の荷物に苦しめられるハメになるかもしれません。
定年になっても整理のときは訪れない
よく「老後に時間ができたら片付けよう」という人がいます。が、歳をとってだけでは、整理の時間は作れません。
「時間ができたら断捨離」という人は、そもそも「断捨離の時間を作る気がない」というのもあります。断捨離する時間はなくても、テレビを見たり買い物をする時間はしっかりあるんじゃないでしょうか?
それに今片付けられない人が、歳をとって急に片付け上手になるのか?もちろんなりません。何歳になろうが、片付けられない人間は片付けられないままなのです。
むしろ歳をとればとるほど、断捨離のハードルは上がります。若いときより体力が落ちるうえ、今より荷物は増えているからです。
かくいう私も、間近で「片付けられないまま死んだ」人間を見てきました。生きているときは「老後に片付けよう」と言ってましたが、結局片付けないまま終わってしまいました。
だからもし多すぎる荷物のことで悩んでいるなら、今から断捨離を始めるのが一番です。1日10分でも5分でも、ゴミを捨てるところから始めてみてください。
1日5分で洋服を片付ける方法はこちら⇒洋服の断捨離はじめの一歩。1日5分、5秒で出来るシンプルな片付け方法
逆に若いうちから断捨離スキルを磨いておけば、老後苦労せずに済みます。「いつ断捨離するの?今でしょ」(古い!)です。
老後の時間を整理整頓で終わらせたいか?
そして「老後」と普通に言いますが、人生の残り時間がどれくらいあるかは誰にも分かりません。さいあく、荷物の片付けに追われるだけの余生をおくる可能性もあるのです。
これは50~60代に限らず、全ての世代に言えます。日頃から「いつ死んでも良い準備」は必要かもしれません。
スマホやパソコンの中身に、見られちゃマズいものはないでしょうか?デジタル遺品の話はこちら⇒オタクの部屋のデジタル遺品、死ぬ前に整理と片付けの準備をする方法。
どうせ自由な時間が増えるのなら、自分の好きなことをして過ごす方が良いです。私は歳をとっても、文章を書きつつオタク趣味に現(うつつ)を抜かす日々を送りたいと思います。
「老後に片付けよう」という人は、本当に余生を整理整頓だけで終わらせたいのか?よくよく考えてみてください。
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少しづつ片付ければ面倒じゃない
宿題でも大掃除でもなんでもそうですが、少しづつマメにやった方が楽です。これは片付けにも同じことが言えます。
私はミニマリストに憧れたのがきっかけで、これまで溜め込んだ大量の荷物を断捨離しました。その中で一番大変だったのは、30年間捨てずに取っておいたオタクグッズの片付けです。
仕分けと整理だけで、4日かかりました。その様子はこちら⇒ミニマリストを目指すオタクの断捨離。一人暮らしを機に、大量のグッズを片づけ
そして、処分するグッズの引取先を探すのに1ヶ月以上かかりました⇒ミニマリストを目指すオタク、グッズの断捨離は宅配買い取りでしっかりリサイクルする
大きな家具などは一切なく、オタクグッズだけでも相当体力を消耗します。もしこれを還暦を過ぎてからやるとなったら、早々にサジを投げるでしょう。
30年分の荷物を片付けるのと、60年分の荷物を片付けること。どちらか簡単かは明らかです。しかも人生の残り時間を考えると、60年分を急ピッチでやらねばなりません。これは相当厳しいです。
このオタクグッズの反省をふまえ、今は残すものをマメにチェック。趣味で集めたグッズに苦しめられる事態だけは、絶対に避けたいです。
買うものを減らせばお金も貯まる
将来的に片付けで苦労しないためには、捨てるだけでは足りません。減らすと同時に、「増やさない」ことも必須です。
ものを増やし続ければ、その分捨て続けないといけません。ならば「買うもの」を減らせば、そもそも捨てる手間も発生しないんじゃないでしょうか。
買い物を減らせば、ついでにその分お金も貯められます。「老後が心配」という人は、今から「ものを増やさない習慣」を身につければ貯蓄体質に近づけるのではと思います。
お金以外にも、断捨離には様々な節約効果が。私が節約できたものはこちらから⇒少ない服で暮らすと何が変わる?服を減らすと節約できたこんなもの。
いくら片付けてもキリがないという人は、今までの買い物習慣を見直すと良いです。よく考えずに買ったものがないか、家の中をチェックしてみてください。
若いうちから片付けておけば、50代60代も生前整理は不要になくなります。「減らす」と「増やさない」を意識すれば、荷物に苦しめられることもないのです。
「荷物は老後にゆっくり片付けよう」と思っている人は、むしろ今から始めることをおすすめします。