上野千鶴子さん著「おひとりさまの老後」。生活費など必要な準備はなに?

2016年8月12日

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70万部を超えるベストセラー、上野千鶴子さんの「おひとりさまの老後」の感想です。この本のおかげで、独身で暮らす女性にもスポットが当たるようになりました。

おひとりさまを他人事のように考える人も多そうですが、おひとりさまが抱える問題は誰の身にも振りかかる問題です。先のことは分からないとはいえ、老後の予備知識はあって損はありません。

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最後はみんな独りになる

今独身の人でも家族がいる人でも、最終的には独りになる可能性が高いと上野先生は言っています。特に男性より平均寿命の長い女性の場合、おひとりさまで老後を過ごす確率は高いです。

私のようにすでに老後を見据える枯れ女は、もう開き直って独り身生活に勤しんでいます。自分の身を守ってくれるのは自分だけなので、早く安定した収入を得たいとも思います。

生涯現役で働き続けるのも、老後を安心して暮らす戦略の1つです⇒おひとりさまが考える、老後の不安を解消する3つの基本的な対策方法。

仮に子供がいたとしても、将来一緒に住める保証はありません。むしろ上野先生は、老後の家族同居には疑問を持っている立場です。近すぎる距離のために、良好な親子関係が壊れることもあるからです。

もし同居を当てにしてそれが叶わなかった場合、そこから慌てても遅いです。どのみち独り身になる可能性があるなら、今から大作を考えるのはありかと思います。

おひとりさまが快適に暮らす条件とは?

とはいえ私自身、老後については「お金さえあればなんとかなるでしょ」くらいにしか考えていませんでした。けれど本書を読んでみると、その考えが浅はかであったと痛感しました。

人との付き合い

お金があれば日々の暮らしには困りませんが、人との付き合いはどうにもなりません。自分で積極的に動かないことには、知り合いも増えません。

私自身、新しく人付き合いを始めるというのがものすごく苦手です。30代のうちからこれでは、50代、60代となったときさらに苦労するのは目に見えています。

一人暮らしを始めてからは、人との付き合いの大切さを日々実感しています。自宅に引きこもってPCと向かい合うだけの日々は、平穏ですが何となく元気がなくなっていくように思います。

それが1日のうちにちょっと言葉を交わすだけでも、気持ちが晴れて前向きな気持ちになれます。常に話し相手がいた実家ぐらしでは、おそらく気付けなかったことです。

やはり人間、気兼ねなくおしゃべりできる相手というのは必要なんだと思います。幸い還暦まで後30年近くはあるので、今からでも友人作りを真剣に検討したいところです。

(そのためにも、早く経済的な自立をせねばなりません)

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健康問題

人間関係以上にノープランだったのが、自身の健康問題です。歳をとったときに避けて通れないのは、自分が介護される問題です。

今までは「自分が介護なんて」と完璧に他人事でしたが、本書を読むとそうでもないことが分かってきました。どんなに健康に気を遣っても、晩年は介護生活を避けるのはとても難しいようです。

平均すると、人は亡くなるまでに8.5ヶ月の介護を受けるというデータがあるようです。半年以上もの間、誰かの世話を受けるというのは正直実感が湧きません。

特に日本では、「人に弱みを見せる」ことを嫌う風潮があるように思います。そういうところから自分が介護される可能性を考えずにいましたが、これこそそうなったときの心構えが必要だと思いました。

もちろん食生活に気を付けたり、運動するのも老後のために欠かせません。私もボチボチながら、早歩き運動をし始めています。

それでも長生きすれば、身体の衰えには逆らえません。「そういうこともあり得る」と考えて、介護される覚悟を決めておくのも重要なことと感じました。

自分の世代ではどうなるか

上野先生は、本書の対象を「自分と同世代の人達」としています。極端な話、上野先生より下の世代は想定していないということです。

経済面だったりコミュニケーションの面だったり、還暦過ぎの世代と今の30代とでは大きな開きがあるのは否めません。30年後になったら、社会情勢も様変わりしていると思います。

そういう点では、本書は「100%の正解」ではありません。「こういう方法もある」と参考にしつつも、やはり最後は自分で考えて決断するしかないのだとも思いました。

特に住まいと健康の問題に関しては、技術の発達や自然災害などでまた考え方が変わることもあり得ます。今はアンテナを張って、新しい情報をどんどん取り入れることも大事かもしれません。

しかし私の場合、30年先どころか1年先も無事に生活できているのか怪しい状況です。老後の事ばかり心配して、足元をすくわれてはどうしようもありません。

それでも老後のことを考えてしまうのは、「自分でどうにかしなきゃ」という思いが強いからだと思います。この先もおひとりさま暮らしの可能性が高そうな私にとって、将来は老後に直結しています。

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Posted by yayoi