【注意】歯磨き粉や化粧品、実は危険?マイクロプラスチックの悪影響とは
マイクロビーズやマイクロプラスチックと言われる「危険な粒子」が、ここ数年で注目されるようになった。まずは、マイクロプラスチックが与える悪影響を紹介したい。
マイクロプラスチックは、私たちの生活にも深い関係がある。いつも使っている歯磨き粉や化粧品、洗顔クリームにも使われているかもしれないのだ。
マイクロプラスチックって何?
マイクロプラスチックの定義は、「大きさが1mm以下のプラスチック」とされている。マイクロプラスチックの主な出どころはこんな感じだ↓
・工場で使われる研磨剤など
・歯磨き粉、化粧品などで使われるマイクロビーズ
・その他、ゴミとして出されるプラスチック
ザックリ言ってしまうと、あらゆるプラスチック製品がマイクロプラスチックと化す可能性があるということだ。
石油から作られるプラスチックは、自然に分解されることがない。いくら細かくなろうが、プラスチックはプラスチックとして残り続けてしまうのだ。
今では色んな国から不法に捨てられたプラスチックゴミが、海を漂ううちに砕かれてマイクロプラスチックとなっているという。パッと見はきれいな海面にも、マイクロプラスチックが数千個単位で漂っていることもあるのだ。
なんで歯磨き粉や化粧品にも使われてるの?
マイクロビーズは、研磨剤という役割もある。歯磨き粉のなかにあるツブツブやスクラブ効果のある洗顔料などがそれだ。
さらに化粧品のなかに含まれるシリコンやポリエチレン云々も、マイクロビーズだ。企業によって、「コポリマー」「ポリエチレン末」など表記はマチマチなので注意したい。
こちらは化粧のノリや、仕上がりを良くするために使われている。シリコンは髪のダメージも補修するから、リンスやコンディショナーでもおなじみだ。
シリコンに関連して、ノンシリコンシャンプーについてはこちらから⇒抜け毛に悩む女性は要チェック。予防に効果的な、頭皮に良いシャンプーの条件。
自分の口の中や肌に使われるものにもプラスチックが含まれているというと、問題がグッと身近に感じられるんじゃなかろうか。
マイクロプラスチックのどこが問題なの?
分解されないまま細かくなったプラスチックは、最終的に川から海にたどり着く。もちろん海でも分解はされないから、マイクロプラスチックによる海の汚染は広がる一方なのだ。
海のマイクロプラスチックによる最初の被害者は、当たり前ながら海に暮らす生き物だ。エサと一緒にマイクロプラスチックを食べてしまい、それが元で死んでしまったりもする。
さらに食物連鎖という関係から、それは回り回って私たちの口に入ることになる。簡単にいうとこんなルートだ↓
・小さい魚→大きい魚→動物・人など
食物連鎖を繰り返すうちに、マイクロプラスチックはどんどん凝縮されていく。私たちが食べる頃の魚は、体内にかなりの量のマイクロプラスチックを含んでいるかもしれないということだ。
マイクロプラスチックはどう危ないの?
ただのプラスチックなら、消化もされずに身体の外へ出てしまう。にも関わらず、なぜマイクロプラスチックは危険な粒子と言われるんだろうか。
まだ生き物への影響がはっきりとデータ化されたわけではないが、こんな危険性があると指摘されている↓
・小さい生き物の消化器官に詰まる
・有害な化学物質を吸い付け、それが身体のなかに入る
・微細な粒子が、肌や目を傷つける
それぞれ、詳しく見ていく↓
小魚などの消化器官に詰まる可能性
いくらマイクロでも、積み重なれば無視できない量になる。大きな生き物なら大丈夫でも、プランクトンレベルの生き物や小魚は、マイクロプラが腸に溜まれば詰まってしまうかもしれない。それはときに、命の危険にもなる。
エサになる小さい生き物が減れば、当然大きな生き物も減る。海の生態バランスが崩れれば、やがては人の社会にも影響が出るのは避けられないだろいう。
有害な化学物質を吸い付ける可能性
さらにマイクロプラスチックは、有害な化学物質を吸い付ける性質も持っている。こちらの場合は、大きい生き物や人にもダイレクトに悪い影響が出る。
海から見つかった化学物質には、クロロフォルムやベンゼン、ダイオキシンなど諸々がある。どれもガンの原因になったり、神経などを傷つけるものばかりだ。
前に言った食物連鎖のために、化学物質もどんどん凝縮されていく。人が食べる頃には、最初の頃から何百倍もの濃度になるのだ。
今のところ、マイクロプラが化学物質を大量に溜め込む危険性は考えにくいという。それでも、その力を持っていることは確かだ。
目や肌を傷つける可能性
マイクロビーズは、研磨剤の働きもあると前に言った。それがデリケートな目のなかに入れば、角膜などを傷つけてしまうかもしれないのだ。
ファンデーションなどの化粧品は、特に顔に使うものだから気をつけたい。進んで目に入れようという人はいないと思うが、帰ってきたらしっかり落とすようにしたいものだ。
目の周りは、マスカラがアイラインなど、粘膜ギリギリの際までしっかりメイクする人も多いかと思う。が、目の健康を考えると、控えめにした方がいい。
マイクロプラスチックの健康への影響に関しては、論文が捏造されたものだったりとまだ化学的にあいまいな部分も多い。が、だからと言って、海にプラスチックを漂わせていいことにはならない。
人はどうしても目に見えるものだけに注目しがちだ。しかし、目に見えないところにも、環境や健康への問題は潜んでいるのだと忘れないようにしたい。