弱小在宅ライターの30代・枯れ女。ミニマリスト生活をしながら節約と断捨離を頑張る、七転八起な日々をつづります

母親から娘への過干渉が怖すぎ。「お母さん、娘をやめていいですか?」感想。

公開日:2017.01.21 最終更新日:2017.03.12

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先週より始まったドラマ、「お母さん、娘をやめていいですか?」感想です。何だかんだで先が気になってチェックしてしまいます。

1話目も相当でしたが、2話目にしてヤバさがさらにエスカレート。母親から娘への過干渉が止まりません。いよいよ面白いことになってきています。

止まらぬ母の暴走

何がヤバいかと言えば、数々の奇行に走る母親・顕子が最高に危険。2話目から、そのヤバい本性を少しづつ明らかにしていきます。今回は

・娘・美月と現場監督の太一を騙し討ちのように会わせる

・先週から引き続く尾行癖

・美月と太一の仲を割こうと画策

箇条書きにしても、普通じゃない行動っぷりに戦慄が走ります。

そもそも美月に太一を勧めたのは、ほかならぬ母親の顕子。その仲を取り持とうと必死だったのに、いきなり態度を翻して「会うのを止めなさい」。やってることが支離滅裂です。

しかし何より一番怖いのは、顕子自身がそれを「支離滅裂」だと思っていないこと。あくまで自分は、「娘のため」と本気で思ってやっていることです。

こういう親は「自分が絶対正しい」と思っているので、娘が何を言おうと反省しません。象徴的だったのは、騙し討ちのように美月と太一と引き合わせたときです。

黙って無理やり太一と会わせるのも、美月の意思を100%無視しています。娘が機嫌を損ねた時点で謝るのが筋です。が、顕子の場合、「これぐらい別に良いじゃない」と全く悪びれません。

これを観て、漫画家の田房永子さんがある書籍の中で言っていた「子供を胎児だと思っている母親」を連想しました。胎児が不満で暴れていたとしても、「元気で良いわね~」くらいにしか受け取らないと言うのです。

この母親にとって胎児は、言わば「自分の一部」。子供を一人の独立した存在として認めていないということです。だからこそ、娘の意思を無視した数々の奇行にも走れるんでしょう。

娘の抜け駆けが許せない母親

しかし、「付き合え」と言ったり「別れろ」と言ったり、この母親は一体何をしたいんでしょうか?

これは私の憶測ですが、おそらく顕子は「娘の抜け駆け」が許せないんじゃないかと思います。

顕子も顕子で、自分の母親から散々悪口を言われてきた模様。そのせいで自尊心が育たないまま大人になってしまいました。

美月は、その空っぽの自尊心を埋めるために絶対に必要な存在。自分に依存させることで「親としての存在価値」を保とうとしています。娘の人生をコントロールするのも、娘より優位に立つためです。

だから最初は、自分が気に入った太一と美月を付き合わせようとしました。顕子は、美月の今後の人生も手中に収めようと画策していたのです。

しかし、事態は顕子の思惑通りにはいきませんでした。むしろ美月が母親に違和感を覚え始め、「独立心」まで芽生えさせてしまったのです。

本来は、子供の独立を喜ぶのが親です。しかし顕子にとって、それは「自分の存在価値がなくなること」。絶対に阻止しないといけません。

だからこそ、今度は慌てて美月と太一を引き離そうとする。母親の中では、(一応)行動の筋は通っているのです。

そしてそのためには尾行もするし、「本気じゃないなら止めて」と太一にプレッシャーをかけたり、娘に太一の悪口も言う。常軌を逸していますが、それくらい自分が「無価値」になるのが怖いということです。

本当は娘が独立しても、母親は「無価値」になどなりません。が、自己肯定感のない顕子には、それが分からない。ただ不安だけが先走って、暴走している状態といえます。

自分は今まで我慢してきたのに、娘だけ自由になることは許さない。こうやって、親から親へ「呪い」は受け継がれていくのだとも思います。

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「良い教師」という皮を被った娘

そうして娘の美月も、知らぬ間に母親から「我慢」を強いられて成長。結果、いつも人の顔色をうかがう「良い子」になってしまいました。

美月にとって大事なのは、母親や周囲が喜ぶこと。そのためいつも、教師としても娘としても「優等生」であろうとしています。

しかしこの「優等生の皮」を見破っているのが、生徒の礼美です。美月のことを「嘘くさいんだよ」とバッサリ切り捨てますが、「もっと本性見せれば良いのに」ということなんだと思います。

この「優等生の皮」というのは、私も少なからず覚えがあります。人前だとどうしても、「優等生的な態度や言葉」が出てきてしまうのです。

優等生的な態度に関してはこちらでも言っています⇒母親から離れたい人必見?井上由美子作「お母さん、娘をやめていいですか?」感想。 場所は「自己肯定感のない人間」です。

そんなときはいつも、「優等生の皮が剥がれやしないか」と緊張しっぱなしでした。しかしあるていど開き直れるようになった今は、人前でも自然体で過ごせることが多くなりました。

美月も美月で、そのうち「自分の本音」と向き合わねばならないときが来るんだと思います。その過程で母親との凄まじい衝突もあると思うので、見逃せません。

父親はどこまで無関心を貫けるか?

そして地味に気になる、半ばかやの外の父・浩司。会社で延々とチラシ折りをさせられていて、とても身につまされました。

顕子からしてみれば、父親は「いなくても良い存在」なんだと思います。むしろ邪魔とさえ考えているかもしれません。

家庭のバランスが取れているときは「かやの外」で済みましたが、今後は嫌でもイザコザに巻き込まれることは必至。「自分を喪失した父」浩司は、ここでどんな行動に出るんでしょうか。

心を入れ替えて、大黒柱としての存在感を取り戻していくのか。それとも、そのまま家庭を投げ出して遁走するのか?注目したいです。

NHKは、こんな物議をかもしそうなドラマをよく放送できるなと思います。これはスポンサーに縛られない強みというやつでしょうか。

世間ではあまり話題になってませんが、現代の家庭問題をこれでもかとえぐり出す「ある意味」痛快なドラマです。ぜひチェックしてみてください。

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